キリンビールのマルチブランド戦略加速、「ラガースペシャルライト」発売へ
キリンビール(株)(東京都中央区、03・5540・3499)は、新商品として「ラガー スペシャルライト」(写真)を1月中旬に発売、マルチブランド戦略を加速する。健康志向を背景に高まりつつある”低カロリーでおいしい”ライトビールへの潜在需要に対応、糖質を約五〇%カット(同社比)し、新しいおいしさを実現した。健康という機能性、伝統ある「ラガー」のブランド性と味わいを武器に、「次世代の主流」に育成していきたい方針だ。
初年度販売目標は七〇〇万ケース(大びん換算)。
同社では、ビールのカロリーを気にする消費者が大半を占めているにもかかわらず、ライトビールの販売数量がビール総市場の一%にも達していないことから、こうしたニーズに対応する。
同品は、「味覚とイメージの課題を克服すれば、潜在的なニーズが顕在化する」という消費者調査をもとに、発酵度を一〇〇%近くまで高める独自の製法を採用、従来のライトビールより濃い仕込みで新しいうまさを実現した。アルコール度数は五%。体重増加作用が高いとされる糖質のカロリーだけを角砂糖一個分(約五〇%)カット、新しい付加価値を提案した。
通常の「ラガー」と比較した場合、三五〇ミリリットル缶一本あたり二一キロカロリーマイナスとなる。
またラベルは、「ラガー」の持つ伝統あるブランドイメージを全面に出し、紺を基調とした斬新で正統感あるデザインとした。
発売品種は三五〇ミリリットル缶、五〇〇ミリリットル缶の二品種。
ライトビールは、アメリカで市場の三分の一を占めるトップカテゴリー。日本でも将来的に需要増が期待されている。
▽希望小売価格=二一八円(三五〇ミリリットル)、二八六円(五〇〇ミリリットル)