メニュートレンド:骨ごとまぐろ中落ち ドンと出して宴会ムードUP ごんざ福島店
大阪市・福島にある「ごんざ福島店」は、近隣のサラリーマンでにぎわう海鮮居酒屋。メニューの中でもインパクト大なのが、骨付きのままで提供するマグロの中落ち。迫力満点の姿と食べ方の面白さで、宴会を盛り上げる一品として人気である。
●気取らない雰囲気と価格で男性客9割 食べ方も面白い限定品
近年、幅広いジャンルの飲食店が進出し、一大グルメゾーンとして発展中の大阪・福島。ビジネス街でもあり、気軽に立ち寄れる居酒屋も多いエリアである。「ごんざ福島店」は、男性客が9割という海鮮居酒屋。魚のうまさで一本勝負というダイレクトな訴求と手頃な価格で、サラリーマンからの支持を集めている。
同店のウリは、その日に仕入れた鮮魚をおけに入れて見てもらい、好みの素材を好みの調理法で提供する味わい方。煮付けや塩焼き、唐揚げなどが、素材により648円~2700円で楽しめる。いわば、魚好きにはたまらない店だが、中でも“知る人ぞ知る”メニューといえるのが、「骨ごとまぐろ中落ち」(626円)である。
骨付きでドンと出される中落ちは、養殖のキハダまたは本マグロ。大きさは、一体から取れる分量の4分の1サイズで、同店では、コース料理の一品として優先して使用。単品で食べるなら予約がベターという、限定商品である。客は、スプーンで身をこそぎながら味わうという、素朴かつ面白い演出だ。
「見た目のインパクトもあり、身をほぐす作業も楽しめるメニューです。でも、途中で飽きてくる人もいて、こちらが手伝うことも(笑)」と、福井誠店主。価格についても、「骨だから、高く設定する気はナシ」と、良心的だ。
また、マグロの限定メニューでは、「まぐろかまとろ煮込」(842円)も人気。本マグロのカマを、たまり醤油と中ザラメのみで炊き、一晩寝かして味を入れ、さらにもう一度炊くという、2日間かけて味を入れる自信作である。脂がのり、ふんわりと軟らかいカマのおいしさに、とりこになる客も多いという。
サラリーマンが大半で、宴会も多い同店。コースも各種用意しているが、中でも好評なのが、オリジナルメニューの「海鮮焼しゃぶ」(842円)をコースのメーンに組み入れた、「海鮮焼しゃぶコース」(飲み放題付き、1人4500円)。鉄板で、刺し身状にカットしたハモやタイ、ホタテなどをあぶることで味が引き締まり、生食とは一味違うおいしさを楽しめる。
今後の展開は、「魚が好きな人が来てくれて、『おいしかったよ』と帰ってもらえたらいいんです」と、至って自然体の福井店主。男性がリラックスできる現在の雰囲気で、新鮮な魚介類をベースに提供していきたいという。
●店舗情報
「ごんざ福島店」 所在地=大阪府大阪市福島区福島5-12-23、2F/開業=2007年2月/営業時間=午後5時~11時、不定休/席数=60席/1日平均客数=約30人/平均客単価=4000円
●愛用資材・食材
「さしみタマリ」 盛田(愛知県名古屋市)
カマの煮込みにも活用
同店で刺し身のつけ醤油として愛用しているのが、昔から刺し身醤油として定評のある、盛田の「さしみタマリ」。さらに、コクはあるが辛くなく、色がしっかり付くため、「まぐろかまとろ煮込」に使う醤油として同商品を使用。マグロのうま味を引き出す調味料として活用している。
規格=1.8L