塩事業センター、「食卓塩」でハローキティとコラボ 狙いは新たな客層
塩事業センターが販売するロングセラー商品「食卓塩100g」が、国民的キャラクター「ハローキティ」と異色のコラボレーションを果たす。狙いはブランド価値向上と新規顧客の開拓。11月1日から一部のサンリオショップで先行販売され、一般の量販店では来春から順次取り扱いが始まる。市場縮小が続く家庭用塩業界に大きなインパクトを与えそうだ。
赤いキャップでおなじみの「食卓塩」のボトルにキャラクターを付けたコラボレーションは、商品誕生から67年の歴史で初めてのこと。イメージカラーはそのままに、瓶の中央に大きくハローキティのデザインを配置した。英語で「HELLO KITTY」「TABLE SALT」の文言も入れ、インバウンド需要にも対応する。
瓶の形状は従来の食卓塩と同じ。塩の品質規格も食卓塩基準のため、サラサラとした振り出し感など使い勝手は変わらない。プロジェクトをけん引した業務部の堀尾和睦氏は「瓶の曲面にキャラクターをデザインするのに苦心した。ファン層の広い『ハローキティ』とコラボしたことで、従来の食卓塩ユーザーとは異なる新たな客層にリーチできる」と手応えを示す。
同商品はハローキティの誕生日に合わせ、11月1日から一部のサンリオショップで先行販売される。ピューロランドやハーモニーランドなどサンリオが運営するテーマパークでも取り扱う。全国の食品スーパーや雑貨店など量販店では来春以降、順次店頭に並ぶ予定だ。
「食卓塩100g」は1952年の発売以来、手頃な価格と使い勝手の良さから長年にわたり愛されているロングセラー商品。ハローキティは今年で誕生45周年を迎えた国民的キャラクターで、国内外に多くのファンがいる。(涌井実)