東急ストア、駅ナカ新業態開発 改札内に初出店

ニュース 小売 2019.12.04 11980号 14面
駅構内初出店の「東急ストア フードステーション ミニ 二子玉川駅構内店」

駅構内初出店の「東急ストア フードステーション ミニ 二子玉川駅構内店」

惣菜は女性向けにサラダやマリネ、サンドイッチを充実

惣菜は女性向けにサラダやマリネ、サンドイッチを充実

 東急ストアは、駅構内の小型の新業態を開発した。新業態の1号店として「東急ストア フードステーション ミニ 二子玉川駅構内店」(東京・世田谷区)を11月27日に開店した。駅改札内での出店は同社として初のこと。駅ナカの超小型店で生鮮食品を扱わず、惣菜と加工食品、とりわけ菓子の品揃えを充実した。惣菜は店内調理せずにアウトパック商品などを活用した。客数の多い駅ナカでキャッシュレスレジも導入した。新業態で出店機会を増やしたい考え。

 今回の新店では駅を利用する女性客をメーンターゲットに、競合するコンビニエンスストアにはない話題性のある商品やついでに購入できる利便性のある商品を強化した。加工食品では世田谷のパン屋「ヌクムク」や地元の銘菓やスイーツを導入したほか、輸入菓子もSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で見映えのする「ル・ショコラ・ド・フランセ」や「ミルカ」のチョコレートなども扱う。ほかにもご当地のキットカットを集めてコーナー化した。

 売上構成比で30%を想定する惣菜でも女性客を意識して品揃えを展開。サラダではオーガニックなど女性向けの商品を開発したほか、マリネの新商品も導入した。サンドイッチではボリュームのある具材の商品やベーグルサンドを揃えた。

 弁当は細長い容器でかばんに入れやすいように工夫した。商品供給は1日3便で、午前の1便はメーカーのアウトパック品でまかない、夕方には自社のサテライトキッチンから温惣菜などを供給する。

 サービス面では二子玉川に楽天の本社があるため、楽天ポイントカードの取り扱いをしたほか、客数の多い駅ナカで顧客の利便性や迅速な支払いニーズが高いと見て、キャッシュレス決済専用レジを2台導入した。クレジットカード、交通系電子マネーのほか、バーコード決済も7社に対応した。キャッシュレス決済比率は50%を超えると見込む。

 同社は標準の食品スーパー(SM)の東急ストア、高質SMのプレッセ、小型SMのフードステーション、惣菜特化のプレッセ シブヤ デリマーケットを既存業態として展開しているが、今回の新業態が加わった。2号店の出店計画は未定だが、店内調理を省いた超小型店として駅構内など新たな立地へ出店する機会を広げたい考え。(山本仁)

 〈店舗概要〉▽所在地=東京都世田谷区玉川2-22-13、東急二子玉川駅構内▽売場面積=162平方m(49坪)▽営業時間=午前7時~午後10時▽年商予定=2億6000万円▽従業員数=14人(社員1人、パートナー社員・アルバイト13人)

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