高まるパチンコ店での飲食サービス 「ピーアーク」相模原店

1995.09.04 84号 2面

首都圏に一一店舗のパチンコ店を手掛けるピーアーク(株)は、郊外型の「ピーアーク相模原店」でアミューズメントエリアの総合開発事業に乗り出している。「ピーアーク」に加え、FRの「ビッグボーイ」、酒類DSの「サリー」、ゲームセンターの「ナムコワンダースクエア」が同一エリアで展開。各店共通のプリペードカードを発行したり、イベントを催して集客力を強化するなど、共存共栄のエリア化を進めている。

同エリアの総面積は二一〇〇坪、「ピーアーク」五〇〇坪、「ビッグボーイ」一〇〇坪、「サリー」二〇〇坪、「ナムコ」三〇〇坪と共有の駐車場一〇〇〇坪(四五〇台)で形成、一昨年暮れいっせいにオープンした。「ピーアーク」の敷地に各店がテナント展開する形だ。

風営法ではパチンコ店が飲食業などの他業種に関与することを原則的に禁止している。だが、同エリアの場合、地域活性を模索するモデルケースとして神奈川県警から許認可を受けている。「ファミリー層が楽しめる郊外型スペースの構築を目指す」(中村生夫店長)とする方針を打ち出しており、パチンコ新時代を告げる象徴として各方面から注目を集めているのだ。

同エリアの売り物は、「ピーアーク」で発行するプリペードカードが各店に共通して使えることだ。「カードの売上げは各店月二〇~三〇万円におよぶ。常連客はカードを使って「ビッグボーイ」に食事へ、ファミリー客はお父さんがパチンコ、家族が他店へ流れている。まずは大成功です」という。週末の来場客数は一万人にも達するため、カード普及が進めば合計の段階でさらなる効率化が図れるともいう。

このほかにも、マジックショー、歌謡ショー、縁日などのイベントを週替わりで催して新規ユーザーの開拓を進めている。全店が参加する月一度のミーティングでも積極的に集客戦略の意見交換がなされる。今後は各店のスタンプラリーや、レシート還元などでエリアの展開を盛り上げようとしている。

「出玉調整による集客戦略はもはや通用しない。パチンコが基本であるが、別次元のサービスがもっと必要」という。

同エリアの取り組みは、パチンコ店のイメージアップやパチンコ市場の活性化を図るうえで大きな試金石となりそうだ。

■ピーアーク相模原店/神奈川県相模原市東淵野辺五‐五、0427・50・3300

購読プランはこちら

非会員の方はこちら

続きを読む

会員の方はこちら