日本調理士一心会、創立90周年祝賀会開く
(株)一心日本調理師紹介所(東京都台東区、金子将人社長、03・3831・3385)の日本調理士一心会は10月15日、東京・港区の高輪プリンスホテルで創立九〇周年記念祝賀会を開催した。同会は明治38年に創立、天ぷら調理人の会として激しい時流を乗り越えて今日にいたり、参加した約三五〇人の関係者は一〇〇年に向けてますますの繁栄を誓った。
日本調理士一心会の加藤名誉役員の「九〇歳の卒寿の祝いに巡り合えたことは大変うれしい。この歴史と伝統を今日は皆様と一緒に祝い、その重みをひしひしと感じたい」との開会のあいさつをうけ、金子会長が二代三代につながる古参会員に支えられて今日の会があるとして「明治38年から今日までを築いてくれた先輩たちの歴史と伝統をわが人生最大の規模で祝いたいと思った。一心会は御得意様、会員、会が三位一体となって創業者の精神を貫いてきた。今後も調理道の追求、人材の教育をして紹介業務を充実させ、御得意様の繁栄、会の繁栄に邁進したい」と、ますますの飛躍を誓った。
来賓からは、衆議院議員で同会名誉顧問の鳩山邦夫氏が「本当の名門とはこの会のように一筋に九〇年の伝統を刻むこと。日本の食文化を守り、日本全国の調理士のために働いてきた同会は名実ともに天ぷら調理士の名門である。今後とも日本の世界に誇る食文化を一心会はがっちり守って欲しい。私も微力ながら応援したい」とあいさつした。
御得意様代表として(株)二幸日本橋三越営業所宮内所長は「伝統と歴史ある会合を拝見して、大変心強く感じる。私どもはこれから攻めの商売をしなくてはいけない。いかに効率よく売り上げを伸ばすか。一心会の会員の精進が必ずや我々の商売に貢献してくれると思っている。ともに力を合わせて増収増益に向かって努力していきたい」と語った。
メーカー代表として、かどや製油(株)守田専務取締役は「油のメーカーとして、同会の会員、御得意様に喜ばれる商品作りを行い、皆様の発展に寄与していきたい」とあいさつした。
全職業調理師協会大京調理士紹介所久徳社長、同協会協和調理士会本橋会長、大阪明石調理士紹介所明石所長、(社)日本料理研究会三宅会長がますますの一心会の発展を祈念したあと、昭英調理士紹介所の安藤所長の乾杯で会場はなごやかな祝宴となり、上又庖議会技会の栗田会長の手締めで祝賀会は締めくくられた。
なお、創立九〇周年記念名誉功労者表彰として佐藤勝平、坂本盛男、片岡久、石田豊、宮内昭の各氏に送られたほか、若者育成のために設けた一心会独自の第二九回昇格者認証式も行われ、参加者から温かい拍手が送られた。