オリーブオイル特集・各社の動向 白井松新薬=半年乗り切りに賭ける
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 白井松新薬
異常気象といわれていたが、価格が高くてよければ必要量も入るし、商品も二週間に一度コンテナで運ぶほど回転が速い。同社ではこの半年を乗り切れば、価格が下がるとみており、九六年度分は確保できた。
通常は1月で収穫が終わっているはずなのに、今年は2月の段階で昨年11~12月の雨の影響で、オリーブ畑が水浸し、収穫が一時中断している。次期収穫では地下に水がたまり、今夏が猛暑でも冷夏でなければ、大幅な豊作が期待される。5~6月に毎年発表されるスペイン農務省の公式発表を機に、オリーブの原油在庫を抱え込んでいる資本家が放出することが予測されるので、「現地で6~7月ごろに、日本では遅くても今秋には価格が下がる」(同社足立部長)とみている。
また、オリーブオイル(エクストラバージン)の価格がキロ当たり九四年10月には三一八円で取引されていたものが、九六年の1月には同じものが六五〇円と二倍以上になっている。スペイン本国のオリーブオイル関係者の間でもキロ当たり八〇〇ペセタ(一円=〇・八七ペセタ)を超えると食用油としての消費意欲がなくなり、ひまわり油など低価格オイルにスライドするため八〇〇ペセタを上限としており、いずれにしても、今秋以降には価格・数量の面でよい方向に向かっている。
同社の扱う「フィガロ」オリーブオイルの輸入量については、なかなか見通しがつかないのが現状だが、四三〇t(九五年三七〇t)程度を見込む。