数字で読み解くフードサービストレンド:テイクアウトなどでは子どもと一緒の喫食が増加
●飲食店のテイクアウト・デリバリーでは子どもと一緒の喫食が増加
コロナウイルス感染拡大によって、飲食店が大きな影響を受け始めてからすでに1年半以上が過ぎました。飲食店の利用シーンはコロナ前と影響ピーク時、そして直近ではどのように変化したのでしょうか。エヌピーディー・ジャパンが提供する外食・中食市場情報サービス『CREST(R)』で、飲食店のテイクアウト・デリバリー利用時に、誰と喫食したのかを見てみましょう。
コロナ前の2019年4~7月の時点では、一人での喫食が38%で、最も大きい比率を占めていました。次いで、14歳以下の子どもとが25%、配偶者・恋人とが16%でした。感染拡大の影響を最も大きく受けた20年4~7月には、一人での比率が33%になり5ポイント減、子どもとが8ポイント増、配偶者・恋人とが2ポイント増加しました。
そこからまた1年後の21年4~7月では、19年同期と比べ、飲食店のテイクアウト・デリバリー利用全体の食機会数は12%増加しました。一人での比率が36%とピーク時より3ポイント戻りました。子どもとは30%を占め、20年よりは比率が減少したものの、19年より5ポイント増と大幅に増加しています。配偶者・恋人とは20年と変わらず18%を占めており、食機会数が増加していることがわかります。
ワクチン接種が進んでも、まだ飲食店の利用はテイクアウト・デリバリーが3割程度を占め続けることが想定され、最も多い一人喫食向け、併せて増加している家族利用向けに、テイクアウト・デリバリーのサービスや商品構成を考慮することが重要となるでしょう。
(エヌピーディー・ジャパン 東さやか)