JA全農いわて、「純情米」CMを投下 認知度向上でブランディング
JA全農いわては10月1日から、県産米ブランドの「いわて純情米」の新CMを投下する。認知度を高め、消費者キャンペーンも行って指名買いを促す。独自品種の「銀河のしずく」の生産、販売を拡大。最大産量の「ひとめぼれ」との2本柱で成長する、ブランディングを深める。
CMは10月1日から岩手、関東、関西、中京地区のTV地上波で放送し、YouTubeでも広告を流す。毎年おなじみの人気女優ののんと、昨年に続いて子役の新津ちせを起用。印象的なメロディーと振り付けで「岩手の本気を食べてみて」「一度でいいから」「何度も何度も食べてみて」と訴え、おいしそうに「銀河」「ひとめぼれ」を食べ、試買を誘う。
9月28日に東京都内でCM発表会を開いて公開した。前年同期のCMは高感度ランキングのお米部門で1位に輝き、思わずまねたくなる歌、ダンスをさらに改良した。県内消費は2~3割にとどまってメーンユーザーは京浜などに多く、毎秋のCM投下で認知度を高める。
キャンペーンはクローズド方式で12月末まで行い、いわて牛のサーロインステーキ200g2枚などを合計1100人に贈る。30~40代女性を中心にモニターキャンペーンも行って口コミを拡散する。ANAインターコンチネンタルホテル東京の「雲海」、虎ノ門「空花」といった有名店でコラボメニューも展開。CM連動で岩手、「銀河」「ひとめぼれ」とブランドを伝え、選択肢に入れてもらう。
今年の岩手県産米の作柄は春と夏の大雨で不安視もあったが、平年並み。7月の曇天で登熟もゆるやかだったというが、生産は順調で品質も確かという。オリジナル種の「銀河」は透明感のある粒立ちでふんわり、軽やかな食感が楽しめ、食味ランキングでも最高評価。生産増と積極販促を続け、飽きのこない「ひとめぼれ」との両輪に育てる。高級米の「金色の風」などのほかブランドをけん引する。(吉岡勇樹)