協和発酵工業（株）食品事業部（東京都千代田区）は１１日、醸造調味料二商品を６月１日から食品加工メーカー向けに新発売する。多様化するユーザーに対応、同社の醸造調味料の品揃えの強化を図ろうという意図のもの。

清酒タイプの液体醸造調味料「錦味純米」と、みりんタイプの液体醸造調味料「錦味煮切り」の二商材。

「錦味純米」は、コメを発酵させた“もろみ”だけを原料とし、さらに独自の熟成工程を取り入れた醸造調味料。コメの持つ豊かな呈味成分と本格的な醸造香を持ち、くさみのマスキング機能などの清酒タイプの持つ調理機能をさらに強化したもので、同社の清酒タイプ醸造調味料の最上位品として位置付けている。同社は、食品加工メーカーの商品の差別化に役立てられるものと確信。用途は水産加工品、畜肉加工品、煮物、たれ、惣菜部門など。荷姿は二〇リットルポリ容器・段ボールケース、ユーザーへの標準納入価格は一リットル当たり四五〇円（九〇〇〇円・段ボールケース）。

「錦味煮切り」は、伝統的な日本料理の手法である「煮切り」の手法を工業的に再現したもの。みりんタイプ醸造調味料をさらに加熱して煮切ることで、アルコール・水分を飛ばして「煮切りみりん」風に仕上げた醸造調味料。食品加工メーカーの、工程管理が難しく時間のかかる「煮切り」を取り入れたいという要望を受けて開発。加熱条件の精密な管理による工業的製法の確立が、安定した品質の煮切りみりんタイプの醸造調味料の供給を可能とした。用途は、蒲焼き、焼き肉のたれ、照り焼き、煮物、和え物など。荷姿は二〇リットルポリ容器・段ボールケース。ユーザーへの標準納入価格は一リットル当たり二六〇円（五二〇〇円・段ボールケース）。