県の逸品:徳島県 徳島製粉「金ちゃんラーメン」 話題のTVCM刷新

小麦加工 ニュース 2021.02.05 12183号 01面

徳島製粉が昭和42年に発売した袋麺「金ちゃんラーメン」は四国を中心に中国(広島県)、近畿地方で親しまれているロングセラー。麺は95gとボリュームがあり、粘りとコシがしっかりとして歯応えが特徴。スープはネギ入りであっさりとした飽きのこない醤油味をベースにコショウなどの香辛料が効いている。

ところで「金ちゃん」とは誰なのか? 社長や創業者の名前と思われがちだが生みの親は初代社長・田中殖一。金ちゃんに結びつかない。実は自社ブランドの小麦粉「金鶴(きんつる)」がルーツ。大手製パン企業などの徳島進出で小麦粉の売上げが落ちたため、自社の小麦粉を使って、昭和40年に初の即席ラーメン「キンツルラーメン」を発売。しかし同名商品があったため、1ヵ月ほどで「ナルトナミキンツルラーメン」と商品名を変更。この「ナミキンツル」は鳴門の渦潮からとったという。さらに名前を変えて誕生したのが「金ちゃんラーメン」だった。実はパッケージに〇に田のマークが隠されており、これが田中殖一を表している(当初は金偏がついており、お金がたまるという意味もあった)。

かつて放送していたTVCMに「金ちゃん」のキャラクターとして岡山担当の営業社員が出演。その話題性で、冒頭の地域以外に岡山県での売上げも大きい。2月からそのCMが数年ぶりにリニューアル。今回、社員の出演はないが「新しいコマーシャルもぜひお楽しみいただけるとうれしい限り」(担当者)とする。5個パック入りで希望小売価格440円(税抜き)。(服部泰平)

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