新型コロナ:味の素社、終息へ知財開放

総合 ニュース 2020.05.15 12051号 03面

味の素社は、新型コロナウイルス感染症まん延の終結を目的とした診断、検査、治療、衛生管理などに関連した行為に対し、保有している知的財産権を一定期間開放する活動を開始した。

京都大学の医学研究科付属ゲノム医学センター(松田文彦センター長)の呼び掛けに応え、「知的財産に関する新型コロナウイルス感染症対策支援宣言(COVID対策支援宣言)」に発起人として4月28日に参画したもの。

味の素グループの技術は、医薬品原料や医薬品等の先端医療周辺領域でも広く利用されている。また、生物医薬品委託開発・製造サービス事業でも今後の貢献が期待されている。

COVID対策支援宣言には約20社が参画した。世界保健機関(WHO)が新型コロナウイルス感染症のまん延終結宣言を行う日まで、同感染症まん延の終結を唯一の目的とした行為に対し、特許権、実用新案権、意匠権、著作権などの知的財産権の権利を行使せず、一切の対価や補償を求めない。それによって、知的財産の侵害問題への考慮や特許調査への時間や労力を廃し、感染症まん延の終結に向けた各社・組織の活動を支援するもの。

味の素社では、今後も食と健康に関する知見やアミノ酸分野で培った技術を活用した製品、サービスやソリューションの提供により、生活者の快適な生活の実現と健康寿命の延伸に貢献するとしている。 (川崎博之)

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