物語コーポレーション、21年1月から配膳ロボ310店で稼働 「おせっかい文化」醸成を
物語コーポレーションは、2021年1月にソフトバンクロボティクス社が提供する配膳・運搬ロボット「Servi(サービィ)」を443台導入し、「焼肉きんぐ」242店舗、「寿司・しゃぶしゃぶ ゆず庵」68店舗の計310店舗で一斉稼働させる。
同社は19年11月から社内数店舗で実証実験を行い、十分な効果が見込めると判断し、導入を決めた。導入する2業態は、郊外ロードサイドを中心とした大型レストランで、テーブルバイキング方式が特徴。「焼肉きんぐ」では追加注文が多く、1人当たり平均十数皿(ドリンクを含む)もの配膳があり、スタッフの負担も大きかった。9月28日にサービィを先行導入した焼肉きんぐ板橋前野町店・永田翔馬店長は「とにかく操作が簡単。テーブル番号を押してGOボタンを押すだけで配膳してくれる。帰りは自動で戻る。お子さまを中心にお客さまからの評判も上々」と高い評価だ。また、「スタッフの目が行き届かなくなりがちなアイドルタイム時に効果を発揮するのでは」と期待を寄せている。
同社のサービィ導入の目的は、ロボットで可能なことはロボットに任せ、スタッフの負荷を軽減し、人とロボットとの適材適所で、同社が目指す「おせっかい文化」のさらなる醸成を図るということだ。「おせっかい文化」とは、テーブルバイキングの食べ放題でありながら、お客さまへの目配り・気配り・心配りのおもてなしを実践することだ。「焼肉きんぐ」では、18年に社内公募で決めた「焼肉ポリス」の名称で、腕章をつけたスタッフが、お客さまに肉の焼き方、焼き網の交換など声掛けしておもてなしを行っている。(金原基道)