#元気いただきますプロジェクトNEWS:星野リゾート ご近所物産展を開催
◇地域の創意による販売促進事業=星野リゾート
●外食控える宿泊客に好評
星野リゾートは、北海道と東北の5施設で「#元気いただきますプロジェクト」に参画し、高級食材を使用した「美食フェア」を実施している。中でも「OMO7旭川」(中村友樹総支配人)では、周辺の飲食店に参加してもらい、高級食材を使用した「ご近所さんのグルメ」がホテル内のパブリックスペース「OMOベース」に集合する「ご近所物産展」を毎夕開催して、コロナ禍で外食を控えたい宿泊客に好評だ。
星野リゾートは、ラグジュアリーブランド「星のや」、温泉旅館「界」、リゾートホテル「リゾナーレ」、都市観光ホテル「OMO」、ルーズなホテル「BEB」の5ブランドを中心に、国内外で45施設を運営している。同フェアは、旭川以外でも「星野リゾート青森屋」「星野リゾート奥入瀬渓流ホテル」「星野リゾート磐梯山温泉ホテル」「星野リゾートトマム」で、レストランのメニューとして提供している。
OMO旭川では、コンシェルジュ「OMOレンジャー」が、顧客の要望する料理や酒を提供する近隣飲食店に案内するサービスを以前から実施していた。地元飲食街の路地裏にある老舗焼鳥店や隠れ家的居酒屋といった地元民が通う店の食べ歩きなど、近隣の店へ案内してくれるもの。来店客が減少していた飲食店に喜ばれている。
「ご近所物産展牛肉フェア」「同マグロ・ホタテフェア」「同ウニ・イクラフェア」「同カニ・エビフェア」と、期間ごとにメーンとなる食材を変え、20年11月11日から21年1月31日まで実施している。
ホテルを中心に街全体を一つのリゾートとしてとらえ、あらかじめ当日の宿泊客数を近隣飲食店に伝え、ご近所物産展を開催している。
20年11月25日~12月8日のマグロ・ホタテフェアでは、6店舗が9品のつまみや弁当を提供し、14日間で約780個販売した。納品数に対する販売数は94%となった。余剰の高級食材を使用しているためリーズナブルな価格で提供できた。
宿泊客からは、「食事をどうしようか迷っていたが、ラウンジで売られていたのは助かった」という声があった。飲食店への影響は大きく、20年10月の北海道地区の飲食店の売上げは、前年同月比17.8%減で全国平均より低い結果となっていた。
「#元気いただきますプロジェクト」は食材消費の手助け、旅行者に旅の楽しみの一つであるグルメを満喫してもらおうと参画したが、結果的に近隣の飲食店経営の手助けにもなった。(小島麻由美)