新型コロナウイルスで失われる学校給食 国連WFP
世界中で猛威を奮う新型コロナウイルス(COVID-19)。国連WFPはこの影響で、学校が休校となり190ヵ国3億6700万人の子どもたちの給食が休止し、国連WFPが支援する8ヵ国1100万人近い子どもたちも給食を食べることができなくなっていると報告した。その数は今後さらに増加する見込みだ。
世界を覆うコロナウイルスの感染拡大は、子どもたちとその家族に甚大な影響を与えている。WFPの支援を受けている多くの子どもたちにとって、学校給食は一日で唯一の栄養価の高い食事である。給食がなければ、必要不可欠なビタミン、微量栄養素の摂取ができない。
貧しい家族にとって学校給食1食分は、世帯月収の約10%に相当する場合もある。複数の子どもが学校に通う家族にとって、給食は相当な経済的救いとなっている。
結果として、学校給食が失われるということは子どもたちの健康だけでなく、家庭収入の損失をも意味することになる。
●国連WFPの学校給食プログラムにご協力下さい
学校給食は子どもたちの栄養状態や健康が改善されるだけでなく、出席率や成績向上にもつながり、子どもを毎日学校に通わせる強い動機付けとなっている。国連WFPは16年、69ヵ国で学校給食支援を実施、60ヵ国の1640万人に直接、学校給食を提供した。また60ヵ国の政府が国連WFPの支援を受け国の事業として学校給食を実施しており、給食支援を受けている子どもは4500万人に上る。
国連WFP協会ページ(https://ja.wfp.org/)(三輪周二)