60周年企画・伝統と最先端の共生:研究室訪問=東京農業大学・高野克己教授

特集 総合 2003.06.18 9178号 16面

高野克己教授の研究の中心は、酵素という新しい考え方を導入して、食味を理解していくものだ。栄養学、分析化学とは少し異なる生化学的なアプローチだ。酵素はすべての生物が持っている物質で、酵素一つ一つが特定のタンパク質、デンプンなどを分解する機能などがある。洗剤にも含まれ、汚れなどを落とす。 酵素が食味に関係することは、トマトやメロンなどでは「熟す」ことで味が変わるため知られていたが、穀物では影響があるとは思われていなかった。 穀物の味

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