新ジャンル市場を開拓も苦戦のサッポロビール 「金星」で巻き返しめざす

サッポロビールの高島英也社長(右)と野瀬裕之営業本部長

サッポロビールの高島英也社長(右)と野瀬裕之営業本部長

サッポロビールが、ビール系新ジャンルで巻き返しに動く。30~40代向けの「GOLD STAR(ゴールドスター)」を2020年2月に発売。50~60代に人気の主力ブランド「麦とホップ」とすみ分け、ツートップ体制を敷く。小売店でのポイント還元の終了に新ジャンルの税率引き上げが重なり、節約志向の高まりが予想される2020年。市場の変化に合わせて先手を打ち、勝ち残りを図る。

4日、東京の本社で発表会を開催。高島英也社長が新商品について「原料や製法でサッポロビールが培ったすべてをつぎ込んだ自信作」とPRした。「ゴールドスター」は「黒ラベル」の「旨さ長持ち麦芽」、「ヱビス」の「バイエルン産アロマホップ」を使用。ビールと同じ仕込み方法で実現した飲み飽きないうまさが特徴だ。

商品名は「サッポロビールの象徴である北極星から名付けた」(野瀬裕之取締役常務執行役員営業本部長)。ラベル中央に大きな金星を配するなど、メーカーの強い思い入れを打ち出したデザインとなっている。発売日は2月4日、年間の販売計画は360万ケース(大瓶換算)、アルコール度数は5%。

サッポロビールの高島英也社長(右)と野瀬裕之営業本部長

2004年発売の「ドラフトワン」で新ジャンル市場を開拓した同社だが、メーカー間の競争激化や商品の多様化を受け苦戦。ここ数年、新ジャンルの立て直しが課題となっていた。2018年の同社新ジャンル計の実績は1217万ケース。大手4社計に占めるシェアは8%と、競合に大きく水をあけられていた。

改革に向け今年8月に主力ブランド「麦とホップ」を大幅リニューアル。刷新後は好調を維持しており、同社の新ジャンル全体の底上げにも貢献した。「麦とホップ」では取りきれない年代層に向けた新商品を投入することでユーザーの幅を広げ、巻き返しを本格化したい狙いだ。

高島社長は、現在の新ジャンル市場を「“おいしさ価値”を競う第2ラウンドに入った」と説明。同社の技術や信念を注ぎ込み、いまの新ジャンルに求められるおいしさを徹底的に追求した。

新商品への強い思いを込め、発売日は「ドラフトワン」と同じ2月4日に設定。TVCMなどのコミュニケーションに「黒ラベル」「ヱビス」を登場させ本気度を表現する。同社新ジャンルを新たな段階に引き上げる起爆剤とすべく大きな期待をかける。

2020年は酒税の引き上げで10月以降、新ジャンルの価格は上昇するが、ビールとの価格差は残る見込み。節約志向が広がる中で、新ジャンルへのニーズが高まるのは確実視される。サッポロが打つ先手に対し、競合他社がどう動くか注目されるところだ。

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