新型コロナ:JA全農、フードバンクなどに学給用牛乳を無償提供

 新型コロナウイルス感染拡大による休校で、学校給食で提供されていた牛乳の行き場がなくなっている。そこでJA全農は18日から、関東エリアを中心としたフードバンクや子ども食堂、厚生連病院などに常温保存可能な牛乳200ml約10万本の無償提供をスタートさせた。

 今回、関東エリアの広域指定生乳生産者団体である関東生乳販売農業協同組合連合会と連携。埼玉県行田市にある森乳業の協力を得て、学校給食と同じデザインとした。

 目的は、コロナ禍の影響を受ける酪農家や子ども、医療従事者の支援で、生乳を生産する酪農家の経営を支えるには、牛乳の需要確保が急務である一方、学校給食が休止した子どもたちに十分な栄養摂取が求められている。併せて、地域医療を支える厚生連病院の医療事業者は、感染予防の取組みや治療、看護などに奮闘していることがある。

 牛乳には、免疫機能の強化・調整に作用するといわれるタンパク質をはじめ、こうした機能をサポートするビタミンAやミネラル類をバランスよく含んでおり、新型コロナウイルスに負けず、健康で元気にすごしてほしいという願いも込めた。

 一方、子ども食堂から今回の取組みへのお礼として「子どもたちが、グビグビ牛乳を飲んで、しっかり免疫力をつけてもらいたい」「休校から2ヵ月、気温も上がり親御さんは疲弊している。買い物にもゆっくり行けない中で、本当に助かった」「食堂は閉めているが、弁当を配布しており、成長期の子どもに欠かせない牛乳を付けることができて、うれしい限り」などのメッセージが寄せられている。(佐藤路登世)

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