#元気いただきますプロジェクトNEWS:道の駅 オーロラタウン93りくべつ 生産者サポート担う

総合 特集 2020.12.11 12158号 10面
道の駅オーロラタウン93りくべつは陸別町の情報拠点でもある

道の駅オーロラタウン93りくべつは陸別町の情報拠点でもある

主力商品の一つ「鹿カレー」は調理の簡便性が人気

主力商品の一つ「鹿カレー」は調理の簡便性が人気

 ◇インターネット販売推進事業=道の駅 オーロラタウン93りくべつ

 ●エゾ鹿肉と鉄道で町興し

 道の駅オーロラタウン93りくべつは、日本一寒い町で有名な北海道陸別町の観光拠点としてさまざまな情報を発信している。観光・物産館では、町内産エゾ鹿肉の有効活用を目的に商品化した冷凍エゾ鹿肉(ロース、ヒレ)や「鹿カレー」などを主力商品として取り扱う。「#元気いただきますプロジェクト」で実施したキャンペーンのネットショップ「よんなな応援バコbyおうちで道の駅!」(8月12日~9月30日)に陸別産エゾ鹿肉詰め合わせを出品したところ、例年以上の売れ行きで人気を博した。道の駅オーロラタウン93りくべつは、流通・販路拡大を通じた生産者支援の役割を担っている。

 同施設は2006年に廃止された「北海道ちほく高原鉄道ふるさと銀河線」の陸別駅跡地を利用し、観光・物産館での特産品販売のほか、ふるさと銀河線の運転・乗車体験も行っている。1階は関寛斎(陸別町の開拓者)資料館、2階には宿泊設備もあり、陸別町の観光拠点としての役割を果たす。販売しているエゾ鹿肉商品は、町内の処理業者から物産館の運営会社りくべつが購入して商品化したもの。生産者と消費者をつなぐ役割を担ってきた。道の駅は外部からの情報が集まりやすいため、新型コロナウイルス感染拡大の影響で売り先を失った生産者に対し、消費拡大につなげる取組みを紹介する窓口として機能する。

 陸別町は北海道内でもエゾ鹿肉の消費活動が盛んな地域だが、NHKのTV番組「連続テレビ小説なつぞら」を撮影したロケ地だったこともあり、昨年は例年に比べ2割増の観光客が訪れた。今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で観光客が2割減。エゾ鹿肉を販売していたイベントも軒並み中止となり売上げは2~3割減少した。この苦境を打破するため「#元気いただきますプロジェクト」の「よんなな応援バコbyおうちで道の駅!」へ参加を決めた。8月中旬からは徐々に観光客が戻り始め、道の駅利用者も回復の兆しを見せている。

 道の駅オーロラタウン93りくべつの運営会社、りくべつ物産開発事業部の谷口和華子マネージャーは「陸別のエゾ鹿肉をよんなな応援バコ対象商品にしたことで遠方のお客さまからの注文が多く、コロナ禍におけるインターネット戦略の重要性を感じた」と語る。今後は、生産者と密に連絡を取りながら在庫を抱えないよう販売に徹することで、陸別産エゾ鹿肉のPRと生産者支援を進めていく考え。(角守建哉)

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