家に閉じこもってもダンキンのコーヒーさえあれば幸せ【世界の食品CM】

『America runs on Dunkin’』(アメリカはダンキンで走る=ダンキンにエネルギーをもらってアメリカは回る)がスローガンの「ダンキン」。駅で、バス停で、ロードサイドで、街中で見かける「Dunkin’」。全米各地に約9500店あり、その4分の1をニューヨークとマサチューセッツの2州が占める。

「ダンキン・ドーナツ」から「ダンキン」に名を変えたのが2019年1月。ドーナツだけでなく、コーヒーなどのドリンクもアピールするためだった。コーヒーとドーナッツほど相性のいいものはない。ある調査によると、米国人が最も好んで買う袋入りコーヒーがダンキンのコーヒー。スターバックスをしのいで、米国ナンバーワンの座についている。

ラプンツェルの童話を基にしたダンキンのCMでは、 “I’m here to save you!”(救いに来たよ!)と言う王子に、“I have Dunkin, so I’m good!”(ダンキンがあるから、私は大丈夫!)と答える王女。ちょっと髪を下ろしてくれと頼んで長い髪をつかもうとする王子に、”You’re so far away, I can’t hear ya!”(遠すぎて聞こえないわ!) と言って、王女は中に引っ込む。

そしてポイントは、二人の会話が王子と王女らしからぬとてもカジュアルな口語で交わされていることだ。このCMが流れ始めたのは、コロナ禍の最中。たとえ家に閉じこもっていても、ダンキンのコーヒーさえあれば幸せ、そんなメッセージを送る寓話的コマーシャルなのだった。(日食外食レストラン新聞 ニューヨークNY駐在記者・外海君子)

日本食糧新聞・動画版

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