新型コロナ:シドニーもマスク不足

総合 ニュース 2020.04.06 12035号 03面
新型コロナウイルス感染拡大で世界的に不足しているマスク

新型コロナウイルス感染拡大で世界的に不足しているマスク

東京都の小池百合子知事が3月30日夜、緊急の記者会見を開き、夜間・早朝営業の酒場への来店自粛を要請した。新型コロナウイルス(COVID-19)感染者の爆発的な増加(オーバーシュート)を回避するのが目的。すでに海外では都市封鎖(ロックダウン)が各地で行われている。その一つ、シドニー市内在住で、英国の金融機関など外資系企業で活躍してきたA氏から日本時間で31日、シドニー市内のロックダウンによる外出規制やマスク不足について次の情報提供があった。

シドニーではテークアウトを含む食品と、医療品を扱う店以外はすべて閉店している。また営業している店も一度に入店できる客数を制限し、店員と客の距離は1.5m以上離す。これらの対策ができないところは閉店するしかない。

マスクが入手困難なのは東京と同じ。ウイルス感染防止に一番効果があるのはRespirators, also called N95 respirator masksで、2月ごろまで通販サイトで購入できたが今はない。スーパーマーケットでこのマスクを着用している人を見るとほぼ中国人で、「マスクを買いだめしている人は新型コロナウイルスの最前線で働いている人たちに提供すべき」との声が上がっている。

次に効果があるのは手術用の使い捨てマスクで、医療関係者からウイルスやバクテリアが患者に感染するのを防ぐために作られたもの。新型コロナウイルスの感染の疑いがある人や感染症状が出て病院へ行くために外出する人は着用が必須だ。

ウイルスの大きさはバクテリアの200分の1。花粉症用のマスクなど布製のものは、ウイルスの侵入は防止できず、無意識に顔にさわることを防ぐ効果だけ認められている。

新型コロナウイルスはいろいろな物質の表面で3時間から3日(ダンボール箱に付着したウイルスは3日間)生きている。手でウイルスに触っても、皮膚が守ってくれているので感染しないが、目、鼻、口などを触ると、そこからウイルスが体内に入り感染するといわれている。(山田由紀子)

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