イオンリテール、ドライブスルー本格稼働 新生活対応で受け取り拡充
イオンリテールは、注文商品を店で受け取るドライブスルー方式の「ドライブピックアップ!」を本格稼働する。新型コロナウイルスの感染拡大防止で求められる新たな生活様式に対応してサービスを拡充する。180店で導入する同社のネットスーパーの上期の売上げも前年比2割増、新規会員数も3倍に増えており、21年2月末までに200店で展開する計画。ネットスーパーを導入する店舗でドライブスルー式のほか、カウンターやロッカーで受け取るサービスも積極的に展開する。(山本仁)
同社は、店舗出荷型のネットスーパーを180店で展開し、その全店で店頭受け取りサービス「PickUP!(ピックアップ)」を実施しており、6~7月のピックアップでの売上げは1.7倍に伸びた。カウンターやロッカー、ドライブスルーの三つの方式を店に応じて複数の受け取りサービスを組み合わせて導入し、顧客の利便性を高めている。
カウンターで130店、ロッカーで10店、ドライブスルーで約80店を展開する。10日から専用レーンやインターホンを設けたドライブスルー「ドライブピックアップ!」をイオン東久留米店(東京都東久留米市)で稼働したのを皮切りにサービスを本格化する。1店で1日当たり注文の多い時間帯で30件を上限に想定する。同方式を100店までに増やす。
店舗出荷型の利点として、イオンリテールの太田正道ネットスーパー本部長は「お客さまとの距離が近く、店の豊富な品揃えをそのま提供できる」と説明する。
イオンは、センター出荷型のネットスーパーの最初の拠点として千葉市緑区に建設用地取得に関する予約契約を締結し、英国オカドのグループ会社と協業して23年に本格稼働を目指している。オカドとの取組みについて、太田本部長は「イオンとイオンネクスト準備の管掌なのでコメントできる立場にない」ととどめた上で、「センター出荷型と店舗出荷型を組み合わせることでお客さまの便利さが向上すると個人的に思う」と話した。