鮮魚店の外食参入・新鮮、割安で人気上々 「よこえ」ランチは焼き魚、煮魚、刺身定食
八〇年来の魚屋「魚金」から、四年前一転して割烹料理屋になったのが「よこえ」。バブルが弾け地域住民は去り、会社関係の昼間人口が増えたことからの転業だ。
ただ小売は廃止したが卸機能は残し、従来からの取引先である学校給食、社員食堂への納品は続けた。
新店舗の人員は調理場に二〇年の経験ある板前を一人配し、横江社長の息子、敏行さんがサポート、ホールも三人の身内で固めた。
「毎日河岸へ仕入れに行き、新鮮さを打ち出した」(横江徳長社長)のが奏功し、固定客が付いてきた。
ランチは近隣会社員をターゲットに三種の焼魚・煮魚・刺身定食に絞り込み、日替わり一〇〇〇円以下に抑えた価格政策。一日三~四回転だ。
「短時間で高回転を狙うには、メニューの絞り込みと男性客がターゲット」といい切る。
夜は素材にこだわり六〇〇〇~七〇〇〇円の客単価であったが、周辺に安い居酒屋が進出したため、押されがち。このため客単価を五〇〇〇円に下げ客数維持に徹する。現在ではビジネスマン、接待客を中心に口コミで客層も広がり、固定客につなげている。
今後は、夢であったすし屋へのワンステップとして生もののバリエーションを広げたいとする。
割烹魚料理「よこえ」(東京都千代田区、03・3234・4322)