トップに聞く97外食・飲食業界の予測と戦略 木曽路・松原 正行氏

1997.01.06 118号 15面

(1)「低価格」だけではお客様の支持は得られない。やはり、サービスを含めたトータルでの価値観が必要であろう。

また、企業側としてはただ単に価格を下げただけでは収益を圧迫するだけである。「低価格」を実現できるシステムづくりの上に「低価格」が成り立つのではなかろうか。

(2)最重点経営課題は「収益体質」の強化である。低経済成長下、今後既存店の以前のような売上げの伸びは、あまり期待できない。

このように売上げが横ばいでも利益の出せる体質づくりを目指さなければならない。そのための方策としては、ローコストオペレーション実現のためのコストコントロール手法を確立しそのシステム化を図る。

(3)外食産業に限らず、企業を発展・成長させていく上で一番重要なのは、やはり人材の確保と育成である。特にサービス業においては、サービスを提供する人の資質によってお客様の満足度も異なる。そのためには教育が一番の課題である。

教育の実施においては、画一的なものから能力別・階層別に実施していかなければ人は育たない。また、知識よりも行動に結びつく内容でなければならない。

(4)当社の中期計画の概要は、二〇〇一年3月期に売上高五〇〇億円、営業利益五〇億円、外食ランキング二〇位台を目標としている。

このためには、積極的な出店、新業態の成功、既存店の活性化、経営情報システムの構築に取り組む。

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