焼肉店必見・江戸菜キムチでパワー全開

1999.08.02 184号 13面

「初めて江戸菜を見た時、小松菜や高菜より大きい不思議な青菜と思った」と言うのは韓国家庭料理「芸苑」オーナーの金春子さん。

さっそく、柔らかく、筋がない江戸菜の特徴を生かし、シンプルに生を塩、バターと混ぜ、ご飯にかけて食したところ意外な味わい。客の反応も上々という結果を得た。

「いろいろに使える面白い野菜。気に入ったので青菜のほとんどを江戸菜に切り替えてしまいました」

今、一番の自慢メニューは「江戸菜キムチ」だ。

かつて銀座に出店中は、「キムチチゲと石焼きビビンバで成功した」と自負する金さん。キムチへの思い入れは強い。

祖母、母から伝えられた伝来の味に自らの味を加え、新しいキムチを次々作り出しているが、その一つが江戸菜キムチ。

金さん流の作り方は、江戸菜を二時間陰干しし、洗ってから一晩水切り。袋に一割強の塩とともに入れ、塩もみして四時間おく。水を抜き、薄めのおかゆ、アミシオ、唐辛子、ニンニク、ニラ、玉ネギ、リンゴ、ショウガ、イワシの塩辛、砂糖などの調味料を混ぜて冷蔵庫に二日間置く。

季節で異なるが、二日か三日までが食べごろ。古くなると、この味わいを生かして鍋物に使う。

「いつもと同じように漬けても同じにはいかない。家庭の味として親しまれているだけに奥が深い。一回ごとに、うまく漬かると手放しで自慢したくなります」

韓国のおふくろの味を少しでも安く、おいしく食べてもらうよう一生懸命頑張りたいという金さん。新しい門出にエールを送りたい。

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