新春特別メニュー 注目のヘルシー食ベトナム料理

1993.01.04 19号 28面

タイ、インドネシア、インド、中国、フランスなどから影響を受けたといわれるベトナム料理、かといって中国料理ほど脂っこくなく、タイ料理ほど刺激的な辛さもない。どの一品にも野菜をたっぷり取り入れたエスノフードはいま全世界注目のヘルシー食だ。不況下と相まってリーズナブルな値段で健康いっぱいのベトナム料理は今年の台風の目となりそうだ。

中国と国境を接し、インドネシア半島の東部を南北にわたって細長く占めているベトナム。紀元前から一〇〇〇年もの間中国の支配を受ける。そのため文化、芸術、思想など多大な影響を受け、中国化がすすみ、ベトナムの食は中国の食と似ている以上のものがある。

またフランスの影響も見逃せない。魚介類のパテ風なものなどベトナム風フランス料理といった感じがする。中国とフランス、世界の二大美食国の食のエッセンスを伝統料理に取り込みながらベトナム料理は発展してきた。

ベトナム料理の特徴は味は全体にうす味で軽やかである。バラエティに富んだ材料のそれぞれの持ち味を活かした料理が多く、その素材の鮮度で料理の出来不出来が決まる。

ベトナムの味の主役はヌクマム(魚醤)、下味をつけるときに、調理中によく使い、ほとんどの料理の味のベースとなる。スパイス類もかなり使うが特別そう辛くはない。

またサニーレタスやキュウリなどサラダに使うような野菜、香菜、ミント、ドクダミ、シソなどのハーブ類を大量につけ合わせる。その野菜でいろいろな料理を包んだり巻いたりして食べることも多い。

(協力・有紀食品㈱)

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