うまいぞ!地の野菜(27)鳥取県ミニ情報「ばばちゃん鍋」
岩美町に新郷土料理として登場したのが「ばばちゃん鍋」。深海魚のタナカゲンゲを使った鍋のこと。
ゲンゲは、島根県以北の水深三〇〇~四〇〇mにすみ、マツバガニ漁でかかる体長約四〇㎝~一m以上になるぬめりの強い魚。顔にしわが多いことから地元では「ばばあ」の愛称があり、一般家庭の食卓に上がることなく捨てられていた。
ところが昔から漁師の間では、ゲンゲを祝膳の碗種として賞味しており、これに着目した観光課が、町の名物料理にしてはと仕掛けたもの。
白身でアッサリ味の「ばばあ」は、食べごろが12月~2月中旬。寒い冬の山陰の鍋料理として年々人気を得ているが、このほか煮付けや昆布締めの刺身など、バラエティー化している。
「ばばちゃん鍋」のフルコース(刺身、煮物、揚げ物など八品)は、12月~2月限定で一人前六〇〇〇円の予約制。
問い合わせ先は岩美町観光協会(0857・72・3481)