食に一工夫カラオケ繁盛店 ハイハート、舟盛りもOK、暗さを一掃
「ハイハート」は大衆割■やる気茶屋(㈱大庄、東京都大田区、03・3763・2181)に併設するカラオケボックス。全てやる気茶屋と複合店として首都圏に八店舗を展開。二次会に流れる客をターゲットにするが、メニュー、人材など複合店ならではの共有化を発揮している。
ハイハートのメニュー構成は軽食が主力だが、要望でやる気茶屋からの出前注文もOK。新鮮な魚介類などカラオケボックスとミスマッチが受けている店もあるとか。飲食売上げの二五%は出前注文だ。やる気茶屋のネームバリューで、料理アイテム、品質への信用は高い。
また活気と接客を重視する同社は「店員の仕事がカラオケボックスのみだと客と接する機会が少なく雰囲気がだれる」(営業本部長八巻三郎氏)と懸念している。
ハイハートの従業員をピーク時以外はやる気茶屋に派遣し配膳補助で気を引き締めさせる。この店員教育で、ハイハートのホールも随時活気にあふれ、カラオケボックス特有だった“たまり場”“密室”的な暗い雰囲気を解消。家族、女性層にも安心して利用されるという。
もちろん派遣されるやる気茶屋も混雑時は大助かりなため一石二鳥だ。満員で客が入れないと、空いているハイハートへ流す対応も行っている(その場合室料は無料)。
やる気茶屋からハイハートへ流れる客は約一割で両店重複する利用客は少ないが、共有化を図り本業以外のきめ細かなサービスでハイハートは固定客を掴んでいる。「カラオケ目的の利用者がまた圧倒的」(八巻氏)と、やる気茶屋から流れる客の引上げが今後の課題となりそうだ。現在、ハイハートの従業員は、やる気茶屋でちょっとダブついたかわいらしいユニホームを売りに、割引券を配るなど集客に努めている。
▽ハイハート(やる気茶屋営業本部、03・3767・0868)、午前11時~午前5時まで、室料時間単価‐三五〇〇円