世界珍食材 アフリカ料理店「ローズ・ド・サハラ」(東京・新宿)

1994.11.07 63号 2面

アフリカ料理のローズ・ド・サハラ(東京都新宿区、03・3358・0801)は、昭和55年オープンの新宿店に次ぐ二号店として、平成4年にオープンした。

「アフリカは、ニジェール、ギニアなど長く滞在してからの新宿店のオープンだった。食材仕入れルートは、比較的順調についていたが、一部コンスタントな供給がつかないものもあった」(石井充男支配人)という。今は、店のスタッフとしてルワンダ、コンゴ、ギニアなどの人が加わったり、客としての人脈も得て、特殊な食材仕入れも容易になった。

北アフリカでは主食のクスクス(デュラムセモリナをひいた粒状ごはん)は、輸入が途切れることもあったが、三~四年試行錯誤の結果、今春自家製造に成功し、特許も取ったという。

「一〇年前、プロ野球のヤクルトのパリッシュがワニを食べてホームランを打った」ことから、ちょっとしたワニブームがあったとか。

アフリカ産ワニは、供給がつかず、今は、アリゲーター(アメリカ産)を使い、「カリフォルニア州政府と交渉中だが、今後、直接買いつけしたい」とする。

その他ダチョウ、エミューは、牛と変わらない味と脂肪分が少ないことから人気があり、フランスでは、最近許可がおり、レストランでもメニュー化されている。飼育に広大な土地を必要とし、中南米、日本では沖縄産が多い。

メニューは、アラカルトとしてダチョウのタタキ風一二〇〇円、ステーキ三〇〇〇円、新商品としてシチュー二五〇〇円があり、ワニの一番人気は唐揚げ一二〇〇円、ナゲット一二〇〇円、くんせい風一二〇〇円、ステーキ三〇〇〇円となる。

肉は、自然解凍し、塩、コショウで調理するが、ベースをトマト味にし、唐辛子、クミンなどの香辛料を使い分け、肉に合わせたソースづくりをする。

コース料理三〇〇〇円に、北から南まで四コースを設け、それぞれの国の特色を出した客料理、家庭料理を提供する。ドリンクは、ケニアビール六〇〇円、アフリカ産ワイン(グラス三〇〇円、ボトル二〇〇〇円)などがある。

幅広いメニューだが、ランチメニューとして、ビール付ランチ一二〇〇円は、ワニ肉サモサ、アフリカンポテト、カンガルーの唐揚げ、プリプリサラダをつけている。ほかに一五〇〇円コースは、五品チョイスで、客の好みに合わせており、近隣ビジネスマン、OLに人気だ。

客層の八割が二〇~二五歳の女性。「大胆に食べるのが女性。男性の方がたじろいでいます」。

客単価三二〇〇円前後、目標売上げ月商八〇〇万円とする。

「一店での集客は難しい。四谷は週末が弱い。来年2月には、新宿超高層ビルのアイランドタワー地下でエスニック店として出店し、エスニック料理の普及に努めたい」とする。

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