業務用加工食品ヒット賞 洋食部門:ハウス食品「GABANカレーフレーク」
◆アレンジ自在でシェフに好評
「GABANカレーフレーク」は、“ハウス食品とギャバンが共同で開発したカレーフレーク”として2019年2月に発売し、ホテルやレストランなどを中心に高い評価を得ている。
ハウス食品ではこれまで「何も加えなくてもおいしい」カレー製品を目指して製品展開をしてきた。一方で、ホテルやレストランのシェフからは「味が完成されすぎていてアレンジしづらい」との声も上がっていた。そうしたニーズを受け、「シェフが使いやすいカレーフレーク」を目標に、ハウス食品が持つカレーの調味技術とギャバンが持つスパイス加工技術を掛け合わせ、シェフの助言を取り入れて本製品を作り上げた。
シェフへのヒアリング結果から、まず重視したのが「時間をかけてとるようなフォンやブイヨンなどのコク」だ。「牛骨と牛肉のフォン」「フォン・ド・ボー」「豚骨・豚肉」「ソテーオニオン」の四つの旨味を重ね合わせ、余韻を感じる深いコクを実現。調理現場における“フォンをとる工程”の手間を削減できるような設計にしている。
また、「塩味、辛味の主張を感じさせない味作り」も意識した。食品に既に入っている塩味、辛味は引き算ができないことから、アレンジを邪魔せず、後から味を加えて自在にオリジナリティーが出せるような風味設計にした。その上で、スパイスの香りを今まで以上に引き出したカレーパウダーをギャバンの加工技術により実現し、辛さが控えめでありながら、香り高いスパイス感でカレーの味わいを成立させた。この点はホテルや手作り志向のレストランなどに高く評価されている。
ハウス食品とギャバンが互いの強みを結集して出来上がった同品は、そのまま食べてもプロが十分納得できるおいしさだが、アレンジ次第で魅力が増す点こそが最大の特徴といえる。味の軸がしっかりしているため、どんなアレンジを加えても変幻自在で、ワンランク上のカレーにまとまるのだ。
シェフからの信頼が厚いギャバンというブランド力も大きく、導入を即決する例は多い。
同社は今後、積極的なアレンジメニュー提案を通じて、「どんなアレンジでもレベルの高いカレーに仕上がる」という同品の真価をさらに広く認知させたい考えだ。
規格=1kg
●4種の薬味で食べる! 和のスパイスカレー
個性の強い食材とも調和するスパイス感
甘辛く煮詰めたラム肉と万能ネギ、みつ葉、大葉、ミョウガを合わせた、食感と味の変化が楽しめるスパイスカレー。ラム肉や薬味などの強い風味にも「GABAN カレーフレーク」は見事に調和。
●とろ~りチーズのハンバーグカレー
肉とチーズのコクを引き立てる
ハンバーグの上にとろ~りチーズをかけ、見た目にも楽しい! 全体を崩し、カレーに絡めて食べるのがお薦め。
●Curry Royal
濃厚な魚介の旨味をプラス
「GABAN カレーフレーク」に、干し貝柱、干しエビ、昆布のだし汁を加え、山の幸と海の幸が凝縮した味わい。トッピングで見た目も華やかに。/『FoodLife』5月号掲載、「セルリアンタワー東急ホテル」福田順彦総料理長考案
●肉カレーうどん
相性のよい和だしと合わせて
豚ばら肉多めの、食べ応えあるカレーうどん。「GABAN カレーフレーク」に和だしを加えるだけで、簡単に専門店風のカレーうどんが完成。