メニュートレンド:カツではなく、ライスを卵でとじる

2020.12.07 502号 02面
「カツ丼定食」 1,400円(税抜き)カツには千切りキャベツはつきものだが、ここもひと工夫。「カツ丼定食」にはコールスローが付く

「カツ丼定食」 1,400円(税抜き)カツには千切りキャベツはつきものだが、ここもひと工夫。「カツ丼定食」にはコールスローが付く

真空パックしたブロック肉を53℃で約1時間低温調理。揚げ時間が短縮でき、しっとり軟らかに仕上がる

真空パックしたブロック肉を53℃で約1時間低温調理。揚げ時間が短縮でき、しっとり軟らかに仕上がる

だし汁と割り下で玉ネギを煮て、ライスを加える。溶き卵を混ぜ入れ、サッと絡めると、「つかんと」オリジナルの「カツ丼定食」が完成する

だし汁と割り下で玉ネギを煮て、ライスを加える。溶き卵を混ぜ入れ、サッと絡めると、「つかんと」オリジナルの「カツ丼定食」が完成する

オリーブオイル、豚カツソース、うまくち醤油、藻塩、ケチャップ、マスタードを用意して、お客さんに好みの“味変”を楽しんでもらう

オリーブオイル、豚カツソース、うまくち醤油、藻塩、ケチャップ、マスタードを用意して、お客さんに好みの“味変”を楽しんでもらう

 今さら言うまでもないが、カツ丼は豚カツとライスで構成されたメニュー。この2つのアイテムが揺るぎないがゆえに、変化や進化が難しいメニューでもある。が、それをユニークな発想で、「こんなカツ丼、食べたことない!」と評判なのが、「つかんと」の「カツ丼定食」だ。

 ●リゾット風ライスが斬新

 だし汁でサッと煮たカツを卵でとじたものが「カツ丼」だと思っていた…が、その固定観念を取り払うことで誕生したのがこのメニュー。確かに、卵でとじるのはカツ限定というわけではない。ライスを卵でとじてもカツ丼は成立する。

 ライスを卵でとじるメリットは、意外性や見た目だけではない。カツをだし汁で煮ないことで、衣が汁を吸ってふやけることなく、揚げたてのサクサク食感が残る。かたやライスはだし汁でサッと煮て卵を加えることで、リゾットのような、おじやのような仕上がりになり食べやすい。

 ランチメニューはこの他にも「ロースカツ定食」と「ヒレカツ定食」があるが、来店者の半数弱が「カツ丼定食」を注文するという。平日のランチの来客数は50~60人。7席でこの人数を回す回転率のよさの理由は仕込みにある。

 余分な脂身や筋を取り除いた豚ブロック肉を真空パックにして、53℃のウォーターバスで約1時間加熱。こうすることで揚げ時間が短縮できるだけではなく、低温調理でじっくり加熱した肉はしっとり軟らかに。

 注文を受けてから提供までは約5分というのが、限られた時間内に昼食を済ませたいサラリーマンにはうれしい。さらに揚げ時間が短いことで、衣が余分な油を吸収せずヘルシーなことと、リゾット風ライスが「女性のお客さまにも人気」とか。

 「これまでにないカツ丼」がSNSでも話題になり、「こんなにはやるとは思いませんでした」とスタッフの林優希さん。予想以上の反響を呼んでいる。

 ●店舗情報

 「つかんと」 所在地=東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー3階/開業=2020年6月/坪数・席数=7坪・7席/営業時間=11時30分~売り切れ次第終了、17時30分~22時。隔週火曜休/平均客単価=2000~3000円/1日平均集客数=約100人、金・土・日150~180人

 ●愛用資材・食材

 「うまくち醤油」 ミツル醤油醸造元(福岡県糸島市)

 豚カツに醤油で“味変”を楽しむ

 福岡県糸島市の大豆と小麦を使用し、伝統的な製法で手間と時間をかけて製造された醤油。福岡の醤油ならではの、ほんのりとした甘味が特徴。「豚肉には塩・コショウで下味を付けていますが、お好みの調味料で味変を楽しんでいただいています。柔らかな甘味のあるこの醤油は、豚カツとの相性が申し分ないですね」と林さん。

 規格=1.8L

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