低コストにこだわる必勝居酒屋メニュー(その34)中華蒸し麺
◆低価格で使いやすい優秀食材 味付けや調理法に工夫を
中華蒸し麺は、低価格なうえチルド状態での日持ちもよく、ロスの心配のない極めて扱いやすい食材だ。加熱済みのため、面倒なゆでの作業も必要なく、調理時間も短くて済む利点もある。ただ、現実的な調理用ととしては、ほぼ100パーセントが焼きそば、しかもソース焼きそばに限定されており、メニュー面での拡がりは皆無に等しい。
この麺の嗜好は根強く、かなり幅広いのだから、工夫次第でソース焼きそば以上の人気メニューを開発することも可能なはず。具材や味付けをパスタ風にアレンジしたり、味噌や醤油、ポン酢といった和風味に仕立てることも考えられる。また、ニンニクやニラ、長ネギ、モヤシといった個性的具材をたっぷりと使い、いわゆるクセになる味を訴求した商品づくりをすれば、低原価ながらも根強いファンに支持される可能性もある。
中華麺なのだから、本来の中国料理風に仕立てる工夫はいくらでもあるし、味のマッチングもよい。中華麺は、ジャージャー麺や担々麺などの、いわゆる汁なし麺のスタイルも多く、このタイプのメニューならば汁に入れていないために麺の伸びがなく、おつまみ的に時間をかけてたべるのにもぴったりだ。蒸し麺を炒めて使えば、ゆで麺とは別のうまみも出る。
◇辛肉モヤシのパリパリ麺
市販のたれで簡単肉あん
■使用食材(1人前)
中華蒸し麺(160g)豚ひき肉(80g)玉ネギ(みじん60g)長ネギ(みじん8g)タケノコ(みじん15g)モヤシ(50g)万能ネギ(刻み1g)グリーンカール(10g)市販の回鍋肉ソース(20g)豆板醤(3g)サラダ油(5g)サラダ油(揚げ用適量)
■調理方法
(1)サラダ油5gで豚ひき肉、長ネギ、玉ネギ、タケノコを炒める。
(2)回鍋肉ソースを豆板醤を加えて炒め合わせる。
(3)中華蒸し麺をほぐし、サラダ油でカリッと揚げる。
(4)モヤシを熱湯で30秒ほどゆで、湯切りする。
(5)皿に(3)と(4)を盛り、(2)のあんをかける。
(6)グリーンカールを添え、万能ネギを散らす。
■メニュー開発のコンセプト
コクと辛みの利いた肉あんと香ばしく揚げた麺のパリパリとした食感が特徴の、ボリュームたっぷりのつまみメニュー。
■応用のヒント
モヤシはサッと油通しして使ってもよい。
■参考原価=118円
◇キャベ玉そば
新鮮に映る生キャベのせ
■使用食材(1人前)
中華蒸し麺(160g)豚ばら肉小間切り(30g)玉ネギ(スライス30g)ピーマン(スライス10g)キャベツ(千切り60g)パセリ(みじん(1g)卵(1個)ケチャップ(30g)ウスターソース(15ml)マヨネーズ(10g)サラダ油(6g)
■調理方法
(1)サラダ油で豚ばら肉、玉ネギ、ピーマンを炒める。
(2)蒸し麺をほぐしながら加えてさらに炒める。
(3)ウスターソースとケチャップ半量を加えて炒め合わせる。
(4)卵を目玉焼きにする。
(5)皿に(3)を盛り、キャベツを山盛りにのせる。
(6)目玉焼きをのせ、もう半量のケチャップとマヨネーズをかけ、パセリを散らす。
■メニュー開発のコンセプト
ケチャップとウスターソースで甘辛く仕立てた麺に、たっぷりのキャベツをのせてミックスして食べる、新しい味わいと楽しさのあるメニュー。
■応用のヒント
卵や薄焼きにしてかぶせるのもよい。
■参考原価=125円