セブンイレブン、買い物支援を本格展開 新配食サービス、1万店で稼働

2012.06.04 399号 06面
「お惣菜セット」を持つ井阪隆一セブン-イレブン・ジャパン社長(右)と、青山誠一セブン・ミールサービス社長

「お惣菜セット」を持つ井阪隆一セブン-イレブン・ジャパン社長(右)と、青山誠一セブン・ミールサービス社長

 セブン-イレブン・ジャパンは、全国1万店でセブン・ミールサービスの新配食サービスを本格稼働した。買い物弱者を対象にした買い物支援サービスとしては最大規模となる。注文500円以上は配達無料、商品は加盟店が届ける。実験では新規利用者の増加で注文件数が3.8倍に拡大した。

 「買い物弱者は約600万人といわれるが、そこにカウントされていない潜在的買い物弱者は増え続けている」(井阪隆一セブンイレブン社長)と見ており、13年度には現在の3.5倍の350億円の売上げを見込む。

 新サービスは昨年から東京都世田谷区、杉並区などで実験してきた。従来は注文1000円以上配達料200円、商品は店またはヤマト運輸が届けるか店頭で受け取る仕組みだった。新サービスは気軽に利用できるように500円以上配達無料、500円未満でも120円の配達料で店から届けるようにした。

 これにより1件当たりの注文金額は1500円から1000円に下がったが、注文件数は3.8倍に拡大した。特にいままで利用していない新規会員が増加したという。客層は50歳以上が70%を占める。

 中心商品は即食できる惣菜セットや日替わり弁当、加熱調理するだけの食材セット。いずれも野菜が豊富で栄養バランス、カロリー、塩分に配慮したメニューを開発。価格は7日間セット3500~3850円、1日分500~550円の値頃価格。

 その他に青果、乳製品、飲料、PB(自主企画)商品、健康食品、介護食品など幅広く取り扱う。これらはセブンイレブンが構築した全国160の弁当工場、個店配送システムが支えている。

 積極的な加盟店は配達前に追加注文を取って一緒に届けたり、予約商品のチラシを持参して売り込む。顧客により近づくことで“待ち”から“攻め”の商売に加盟店の意識も変わる。本部は奨励金制度を設けて加盟店を支援する。

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