焼肉特集:進化する一人焼き肉=お肉屋さんのひとり焼肉 ストーリー性が好感、2号店もオープン
◇苦境に打ち勝つ繁盛店
●単品に自信、追加注文のためモバイルオーダー導入
ダイリキは2020年9月、精肉店と「お肉屋さんのひとり焼肉」を併設した新業態を近鉄若江岩田駅高架下にオープンした。
精肉店単独の出店では集客が弱いため、集客のフックとして、一人焼肉業態との複合店というコンセプトを19年夏ごろに決める。コロナ禍での開店にあたり、1人1台の無煙ロースターによる換気能力はもちろん、非接触サーモセンサー設置、LINEアプリを活用したモバイルオーダー(店員への直接注文可)、セルフレジ導入など新常態への対応を徹底。時期的に「不安なスタート」(高橋淳社長)だったが、初日から幅広い客層に支持され、予想以上の好スタートを切った。
定番は定食メニューだが、単品メニューも豊富だ。特にホルモンがスモールポーションで12品と充実。高橋社長は「精肉店でカットした新鮮なホルモンが提供できるのが強み」と新業態の特徴を語る。モバイルオーダー導入もホルモンの追加注文をしやすいようにという配慮からだ。
精肉店は「焼肉市場」として、焼肉商材を前面に打ち出している。19年12月に退店した旧・ダイリキ若江岩田店より売上げ40%増と好調。「お肉屋さんのひとり焼肉」という店名通りのストーリー性がお客さまの好感を得ている。
●店舗情報
「お肉屋さんのひとり焼肉」
経営=ダイリキ/店舗所在地=東大阪市岩田町4-18-33/開業=2020年9月/坪数・席数=20坪・24席(24ロースター)/営業時間=11時~21時(精肉店は10時~19時)/平均客単価=1,200円
●愛用食材・資材
「じぶん焼肉(ひとり用無煙ロースター)SERC」 シンポ(名古屋市名東区)
出店立地の選択肢広がる電気式
「高架下という立地から、ガスは使用できず、電気式を使用することになった。当初は、火力が不安だったが、使用してみたら問題はない。一人焼肉の出店可能な立地が増える」(高橋淳ダイリキ社長)。焼き網寸法はφ200mm。