第5回業務用加工食品ヒット賞・洋食:ハインツ日本=ハインツデミグラスソース

2001.09.17 236号 6面

洋食部門 ハインツ日本(株) ハインツ デミグラスソース

◇豆腐ハンバーグ・デミソース添え

■作り方/薄切りの玉ネギとマッシュルームをサラダ油で炒め、「ハインツ デミグラスソース」、ハインツ トマトケチャップ、赤ワインを加え煮込む。皿に焼いた豆腐ハンバーグを置き、ソースをかけ、フライドポテト、キャロットグラッセ、クレソンをあしらう。

■ポイント/サッパリ豆腐にはコクのあるソースで。

◇ハヤシライス

■作り方/薄切りの牛肉、くし形切り玉ネギを強火で炒め、塩、コショウし、赤ワインとスライスしたマッシュルーム、「ハインツ デミグラスソース」、ハインツ トマトケチャップ、水を入れ煮込み、醤油で味を調える。パセリをちらしたライスにかけ、トマト、クレソンなどを添える。

■ポイント/醤油隠し味。

◇タコライス

■作り方/サラダ油でみじんのニンニク、玉ネギ、合いびき肉を炒める。「ハインツ デミグラスソース」、ハインツ トマトケチャップ、水を入れて煮込み、ハインツ オルトボーノガルバンゾ豆水煮、チリパウダーを加える。ターメリックライスにアーモンドスライスを散らし、トマト、レタス、紫玉ネギを添える。

■ポイント/ライスをタコスに代えてもよい。

◇本格的ビーフシチュー

■作り方/一口大牛バラ肉を塩、コショウし、表面を焼いて鍋に移し赤ワインで煮立たせる。「ハインツ デミグラスソース」、水を加えて煮込み、さらに一口大のジャガ芋、ニンジン、玉ネギをソテーして煮込み、塩、コショウで味を調え、ゆでたインゲンを飾る。

■ポイント/バラ肉を牛タンにすればタンシチュー。

ハインツ日本(株)の「ハインツデミグラスソース」は、牛肉と野菜のうまみを凝縮した、業務用デミグラスソースのトップブランド。基本に忠実な製法が支持され、発売以来、洋食市場の拡大を牽引し、現在、業務用デミグラスソースのシェアは五〇%強を誇る。

製品開発は昭和45年。外食産業の急速な市場拡大を見すえ、洋食の要であるデミグラスソースに着目し、世界に先駆けて製品化した。

一般的にデミグラスソース作りは仕込みに一週間要する。当時、フレンチ出身の同社シェフが、仕込みの簡略化ニーズを提案し、製品化に踏み切った。

開発当初、じっくりと煮込んだフォンとルーをバランスよく合わせる、職人レベルの技術表現に困難を極めた。それを克服したのが和菓子の製餡機の活用である。

高温を長時間維持しながらゆっくりと攪拌する製餡機は、デミグラスソース製造に最適とし、この代用技術開発が市場独占の原動力となった。当時、製餡機は門外不出の極秘ノウハウとされたという。

製品普及については当初、デミグラスソース自体が専門店の調理技術を誇示するオリジナリティーの強い商品だっため、売り込みに手間取った。

だが、ファミリーレストラン、ファストフードの勢力拡大により洋食が一般化。これに応じてニーズが急速に強まった。

以後、外食市場におけるハンバーグの消費拡大を強力に牽引したほか、ハッシュドビーフやビーフストロガノフなど専門色の濃いメニューの定番化にも大きく貢献した。

デミグラスソースの代名詞としてナショナルブランドに成長したハインツ日本(株)。現在も、用途に応じた各種ソースアイテムのラインアップ化を推進し、調理の合理化に努めている。今後のトレンドと踏まえ、ユーザーニーズにマッチする製品開発を進める方針だ。

ハインツグループは、一三〇年に及ぶ歴史と伝統を誇る世界最大の食品メーカーの一つ。世界五大大陸に生産拠点を持ち、二〇〇ヵ国以上で製品を販売。販売量世界一のトマトケチャップをはじめ製品は五七〇〇種類を超える。

購読プランはこちら

非会員の方はこちら

続きを読む

会員の方はこちら