効果てきめん!すぐに役立つ販促術(12)信頼深め志気高める
前回は、目の前のニンジンで現場スタッフを売る気にさせる販促法を紹介したが、世の中お金だけがすべてじゃない。「将来自分で店が持ちたい」「〇〇さんには負けたくない」とか、人にはそれぞれ頑張ろうと思う理由があるものだ。
だから、毎日ワンパターンで「今日の売上げ目標は〇〇万円です。皆で力を合わせて頑張りましょう。オー!」と叫んだところで全員のモチベーションが上がることなどあり得ない。それより、スタッフと個別ミーティングの場を持ち、情報交換や意思疎通を定期的に図った方が効果的だ。
長期間勤務していても、採用時の面接以来改めて面談したことなど一度もないという人は結構多い。親しき仲にも礼儀あり。時間がたつにつれて気づいたことや変わって来たことなど、どんな些細な話題でも良いから地道なコミュニケーションを心掛けよう。
今さらマンツーマンで話すのが恥ずかしかったり、時間の余裕がない場合には、休憩時間を利用してアンケートに答えてもらう方式をお勧めする。内容は(1)最近うれしかったこと(2)困ったこと(3)頭に来たこと(4)店長への要望など何でもいい。最後に店長との面談を「希望する」「希望しない」のいずれかに丸を付けてもらう。決して一方通行ではなく、アンケートに答えた人には誠意をもって回答し、面談希望の人とは後日じっくり時間をとって心ゆくまで話し合い、互いの信頼関係を深めて欲しい。
店長一人が眉間にしわ寄せ頑張ったところで店の売上げは上がらない。多少クサいが、TVの3年B組金八先生のように、熱い心でスタッフ一人ひとりと接し、それぞれのやる気を最大限に発揮させてこそ、店は盛り上がり売上げがアップするのだ。シラケず、憶せず、あきらめず、「売上げを上げて皆を幸せにしたい」という情熱で取組んで欲しい。ただし、余り張り切り過ぎてセクハラ店長といわれないようにご注意を。
((株)かいエンタープライズ代表取締役・谷口正俊)