トップインタビュー:無煙ロースターの(株)シンポ社長・山田武司氏

2003.08.04 271号 7面

もうもうと立ちこめる煙の中で食べる焼き肉も臨場感たっぷりで楽しめるが、かつて煙のにおいや油を嫌って焼き肉店を敬遠する客は多かった。シンポが先駆けとなって開発された無煙ロースターは、女性やファミリーでも楽しめる新しいタイプのおしゃれな焼き肉店を生み出し、焼き肉業界の発展に多大な貢献を行った。山田武司社長自身が大の焼き肉ファンで、いかに焼き肉料理をおいしく食べられるかを研究し知り尽くした結果、試行錯誤をくり返した無煙ロースターの技術開発は進歩をとげてきた。おいしさの基準となるグリルで焼けた時に肉の表面に浮かぶ独特の照りをどうやって出すか、それには肉を焼きながら適度に油を切る必要があり、煙まみれであってはならない。いわば、燃焼技術と煙を処理する空調の技術、油の回収技術の三つの機能をうまく組み合わせた無煙ロースターが最高の商品となるのである。

シンポ(株)は一九七一年に創業、八〇年に全国販売を開始。以来「感謝される販売、感謝されるサービス」を経営理念に全国九ヵ所の支店・営業所を展開。九七年には株式を店頭公開し、最大七五%のシェア確保が目標だ。山田武司社長に無煙ロースターの現状を聞いた。

‐‐最近の状況としてBSE以後落ち着きを取り戻していると聞きますが。

山田 焼き肉はその魅力にとりつかれるほどにシビれる料理です。もはや焼き肉はブームではなく完全に消費者の食生活に根づいたわけで、何の根拠もない風評に被害にあったとしても必ずやまた人気は戻って来ると信じてました。BSEで廃業店も続出しましたが結局外食不況の影響の方が甚大で、特徴のない店や営業努力を怠っている店が淘汰されているのが現状です。

では繁盛させるためのポイントは何かというと、素材の選び方と唐がらし、ごま油、ニンニクなどの調味料の使い方に尽きます。特に店独自のもみだれが命。他店との差別化は、原点となる韓国料理を基本とし日本人に合わせたメニューの開発。スープやキムチなどの漬物、チゲ類がキーポイントになるでしょう。ただ全体的にリーズナブルな店がもう少し増えると市場も活気が出てくると思いますね。

BSEで当社もかなりダメージを受け、売上げも前年対比二割ダウンと落ち込みましたが、なんとか回復の兆しが見えてきました。

‐‐商品テーマを教えてください。

山田 「おいしく焼けて手入れがかんたん、さらにより安全な商品」が最大のテーマです。具体的にいうなら、まずメンテナンスサービスの充実とスピードの徹底。店にとって無煙ロースターは道具であり、常に手入れをしてベストの状態にしておくことが必須条件なので、できる限りのお手伝いをしたいですね。次に空調設備まで含めたトータルの省エネを実現させること。さらに、最近ニーズが高くなっている臭気除去システムを確立させ、焼き肉店が必要としている総合的なサービスも充実させてきました。

環境省から性能システムを評価されているこの消臭システムは、飲食店ばかりでなく工場の粉塵処理やパチンコ店、病院などにも引き合いが広がっています。

従来は新しい店舗をつくる際、設備に関しては専門分野によりそれぞれの業者が担当するため、トータルコーディネートができず非常に不合理でムダが多かったのですが、当社は独自のノウハウで設備を一本化しトータル的な提案をさせていただいています。

‐‐価格競争も激化しているようですが。

山田 価格競争には巻き込まれず、あくまでも商品内容で勝負しています。他社の追随を許さないほどの優れた商品を開発すれば、お客様には納得してもらえます。品質の良さ、アフターサービスを充実させながら、買い換え需要を喚起させるニューモデルの開発が課題です。商品アイテム数は一三〇種まで広げましたが、これからはしぼり込みを図り、効率化させていきたいと考えています。

海外へはすでにアジア諸国やアメリカを中心に着々と準備中です。叙々苑などのビッグカンパニーが次々と海外へ直営店を出店されることで食文化のイノベーションが実現し、当社としてもできる限りの対応をさせていただきたいと思っています。ぜひ、世界的に韓国焼き肉料理の存在が高まることを期待したいですね。

‐‐ありがとうございました。

◆シンポ(株)本社=名古屋市名東区若葉台一一〇、電話052・776・2231

●新型炭火式ダクトタイプ「ニュースミッコ」

さらに部品の脱着が簡単になった。これまでのスミッコがバージョンアップし、二通り(全部品と炭の入った壺のみ)の部品脱着が可能になり、手入れもラクになった。特徴は(1)炭起こしファンの風で灰が舞い上がりにくい(2)着火が早く、炭火の熱が均一(3)むらのないおいしさと焼き上がり(4)新型高性能油脂回収フィルター内臓により、洗って再利用できるためランニングコストを抑えることができる省コスト。フィルターの積み重ねができる形状なので洗い場での作業やストックする場合場所をとらない省スペース設計、均一で細かな穴で煙に含まれる油脂分を高回収する油脂分高回収。

●パイプダクトタイプ「Gアップ」

パイプは脱着可能で、使用しない時にはテーブルの上はフラットにできる特徴を持つ。焼き肉店、居酒屋、焼き鳥、ろばた焼きなど利用範囲も広い。

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