夏だ!辛さだ!カレー特集:ざるカレーうどん 「うどんの前田四天王寺本店」

2007.07.02 330号 14面

大阪・天王寺にある「うどんの前田」の看板メニューは、カレーうどん。カレーうどん専門店ではないにもかかわらず、平日で100食、週末で150食が出るという人気の味である。その夏場バージョンとして登場するのが、「ざるカレーうどん」760円。つけ麺というユニークなスタイルで、カレーの新たなおいしさを提案している。

「カレーうどんは、アツアツを食べるもの」という常識をくつがえすのが、うどんの前田のざるカレーうどん。特製の冷たいカレーのつけ汁で、うどんを味わうという、ありそうでなかったスタイルである。

「夏用に、さっぱりと食べられるカレーをと、開発したメニューです」と、代表の前田紘幸さん。4年前から、5月初旬から9月末ごろまでの夏季限定メニューとして提供。食数は1日20食ほどと通常のカレーうどんにはおよばぬものの、このメニューを目指してやってくるファンも多い。

つけ汁は、カレーうどんの汁よりもとろみを抑えたタイプ。カレーは冷えると固まるため、つけ汁用にベースのルーをブレンドして作るという。「ポイントは、肉のエキスは加えつつ、油っぽくなく仕上げること。手間がかかっています」と、前田さん。冷たい麺にからむ、しっかりした辛さが心地よい。

うどんは、四国産中心の小麦粉を使った、自家製の手打ち麺。コシがしっかりしたタイプで、大盛りも同額で提供される。また、薬味には、ネギとショウガのほか、ニンニクチップも用意。ニンニクチップは、このメニューだけに添えられるもので、カレーのピリリとした刺激に、香ばしさもプラスされる。

ベースになるカレールーは、特注のスパイスに和風だしをブレンドし、味に丸みを出すために、ヨーグルトをたっぷりと。さらに2晩煮込んで仕上げるという。こだわりは、「化学調味料は使わず、体にやさしく、あきない味」。カレーにありがちな胸焼けがない、独自のすっきりしたうまさを生み出している。

同店のモットーは、「伝統の味を守りながら、新しい味を創造する」。ざるカレーうどんのほか、きつねカレーうどん、カツカレーうどん、カレー煮込みうどんなども用意されており、カレーうどんのアレンジメニューも多彩だ。今後は、店舗数を広げるとともに、より細分化も検討中。例えば、カレーうどん専門店の展開なども、考えていきたいという。

◆「うどんの前田四天王寺本店」/店舗所在地=大阪市天王寺区逢坂2─3─8 電話06・6773・8800/開業=1999年/営業時間=午前11時~午後11時30分(LO11時)、無休/坪数・席数=22坪・30席/客単価=昼780円、夜880円/1日来店客数=約250人/平均月商=約600万円/スタッフ=2~6人。※本店以外に、大阪2店舗、奈良に1店舗あり。

◆人気メニュー(価格・1日食数)

1位・「カレーうどん」(710円・100食)=3年ほど前からブレーク。今ではリピーターの多い、同店の看板メニューに。

2位・「カツ丼セット」(920円・40食)=かけうどんと、ロース豚カツの卵とじ丼をセット。小鉢、漬け物付き。

3位・「鉄火丼セット」(950円・30食)=かけうどんと、マグロをたっぷりのせた鉄火丼をセット。小鉢、漬け物付き。

4位・「天とじ丼セット」(710円・30食)=かけうどんと、エビ天を卵でとじた丼をセット。平日ランチタイムだけのサービスメニュー。

5位・「カレーうどんセット」(810円・30食)=カレーうどんに白ご飯のセット。平日ランチタイムだけのメニュー。

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