低コストにこだわる必勝居酒屋メニュー(その39)ニラ
◆生ニラでメニュー開発 定番料理に生ニラをプラス
ニラといえばレバニラ炒め。中国料理の定番だが、意外にもこれ以外にニラを主材にした料理は少ない。ギョウザのあんや炒め物への彩り的使用が多く、せいぜいニラ卵炒めやニラ卵とじなどが目につく程度だ。
ニラは、アリシンの独特な臭みが特徴で、そのためクセが強く、好き嫌いがきわめてはっきりと分かれる食材だ。したがって、使い方はニラ好きに売れることを前提として考えるべきで、ニラの使用量も多く、むしろニラのクセを強調するようなメニュー開発が面白い。
ニラ好きにはたまらないと言わせたいわけで、そのための手法が生のままのニラを使ったメニュー。生のニラは臭みも強いが、独特の辛みも強く、食感も強めで、ゆでたものより数段階食べづらい。まさしくニラ好きでなければ手が出ないもので、それだけに強烈にアピールできるはず。ニラと生モヤシのサラダ仕立てとか、生ニラの油かけ、生ニラのナムル風などの手法がお薦めだ。
また、定番の料理に生ニラを加えることで個性化を図ることも一法。ラーメンやスープ類、石焼きビビンバやチャーハンなどのご飯物にトッピングするのもよい。ニラといえばスタミナ素材との連想もあるので、ニンニクとのコラボメニューもひとつの狙いだ。
◇「ニラの台湾風サラダ」
生でしか味わえないニラの辛み
■参考原価=112円
■使用食材(1人前)
ニラ(60g)長ネギ(みじん6g)ニンニク(みじん2g)根ショウガ(みじん3g)卵黄(1個)花かつお(2g)A(砂糖4g、酢5ml、醤油5ml、中国醤油甘口5ml、豆チ醤2g、紹興酒3ml、ごま油5g、サラダ油5g)
■調理方法
(1)ニラは4cm幅に切り揃えて皿に盛る。
(2)合わせたAに、長ネギ、ニンニク、根ショウガを加えて混ぜる。
(3)ニラに(2)のたれをかける。
(4)中央に卵黄をのせ、花かつおを添える。
■メニュー開発のコンセプト
独特の辛みが魅力の生ニラに卵黄を加えてまろやかさを、花かつおを添えて香ばしさを付加した個性的な味わいのサラダ。
■応用のヒント
ニラはサッと湯通しして使うと食べやすくなる。
◇「ニラ玉とじ豆腐」
豆腐で食べ応えアップ
■参考原価=109円
■使用食材(1人前)
ニラ(3cm幅30g)豚ばら肉(小間切り30g)玉ネギ(スライス20g)豆腐(10g大60g)卵(1個)そばつゆ(80ml)
■調理方法
(1)鉄皿にそばつゆを入れて煮立たせる。
(2)玉ネギ、豚ばら肉を入れる。
(3)豆腐を加え、味がなじむまで煮る。
(4)ニラを散らし、ほぐした卵を入れてつなぐ。
(5)蓋をして蒸し煮にする。
■メニュー開発のコンセプト
たっぷりのニラとともに豆腐、豚肉を卵とじにした、手軽なつまみメニュー。
■応用のヒント
キノコや山菜などを加えるのもよい。