カジュアルレストランのトレンド、デザイナーズピザ
ベリニーズピザキッチン(以下BPK)はヒューマックスグループがサポートして、同グループが展開していた六本木の外苑東通り・ロアビル前のFFのジャック&ベティクラブを閉鎖したあとにグループ会社である富士汽船(株)(東京都中央区、03・3351・1748)がオープンしたもの。
「パーンと明るいアメリカ風のイタリア料理を提案した」(林祥隆開発事業部長)というように従来の枠にとらわれず、相性の良い素材を積極的に取り入れているのが特徴だ。メニューはサラダ中心のアペタイザー(前菜)、ピザ、パスタが主体だが、なかでもピザは「デザイナーズピザ」と呼ばれるもので、ピザソースとチーズの概念をとりはずし、アボカド、バナナ、チャイニーズチキンなど、これまでにない素材を使用している。焼き方は薪で焚くピザ窯で焼き上げる本格的なもので、薪を使用することで独特の味と香りを出している。
「スマートに楽しむ」ための演出としては、大通りと店が一体となるようにオープンテラスを採用してカリフォルニアの自由な雰囲気を店内にも店外にもアピールしている。待ち客にはウェルカムドリンクとしてスパークリングワインをサービス、入り口横にはウェイティングバーを設置してチャンスロスを防ぐ仕掛けを施している。
日本に本格的なカジュアルレストラン「イルフォルノ」を確立させたイルフォルノジャパン(株)渡辺正志取締役営業部長は「外食のトレンドは何も変わっていない。おいしくて楽しくて値頃なこと」として「アメリカではカジュアルレストランが主流になっている。日本も三年後には主流になるだろう。生き残るには店全体を統一する“テーマ性”と、料理が本物でおいしく、パスタはゆでたてなどの基本が最も大事」と語り、今後実力ある店舗が増えると予測している。(2面に関連記事)