三和酒類が麦焼酎「いいちこ」紙パックを12月から発売
第二回目の増税が10月に実施された乙類焼酎(本格焼酎)は、業界が危惧していた悪影響が及ばぬままにクリアした模様。意識は早くも最後の対応となる西暦二〇〇一年の増税実施をどのような姿で迎えるかに向かっている。このような状況の中で、ナンバーワン企業の三和酒類(株)が、むぎ焼酎「いいちこ」の紙パック容器を発売する。
紙パック容器商品の発売を拒み続けた同社の対応は、同業他社の関心事であり、常に「近く発売の噂」も絶えなかった。それだけ「いいちこ」のインパクトの強さを示すものであり、パック容器の市場が拡大すればするほど「いいちこ参入」の影響はより大きくなるとされてきた。
三和酒類(大分県宇佐市、0978・32・1431)は、むぎ焼酎「いいちこ」を、12月初旬から販売地区を限定して二五度と二〇度の一八〇〇ミリリットルに新たに紙パック容器を加え、発売する。この紙パック容器は、容器内側のコーティングにガラス蒸着を採用したもので、牛乳パックと同じリサイクルが可能。同社では、パッケージに空き容器の処理方法も表示し、リサイクルの促進をアピールしている。
〈「いいちこパック25度一・八リットル」「いいちこパック20度一・八リットル」〉
▽価格(消費税含まず)=「25度」(中四国・九州)希望卸価格一一二二円、希望小売価格一四一九円、(首都圏)希望卸価格一一三五円、希望小売価格一四三七円、「20度」(中四国・九州)希望卸価格九七七円、希望小売価格一二五三円、(首都圏)希望卸価格九九四円、希望小売価格一二七一円▽発売日=平成10年12月初旬▽発売エリア=首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)、中国・四国、九州▽酒類の種類=本格焼酎▽原材料=おおむぎ、おおむぎ麹▽ケース入り数=六本
なお、販売エリアは市場の反応を見ながら順次全国に発売する。