ジェフグルメカード、外食ギフト券で中元商戦に本格参入 百貨店に積極売り込み
㈱ジェフグルメカード(東京都中央区、03・5568・4015)は、外食ギフト券「ジェフグルメカード」で中元商戦に本格参入した。同カードは外食産業が共同して行っている事業。会社設立は昨年暮れだが、当初の予想を上回り好調に推移している。今中元はギフトの中心、百貨店の外商部門に積極的に売り込み、三億円の売上げを目指す。
同社は昨年12月に日本フードサービス協会(JF)が外食ギフト券「ジェフグルメカード」発行のため設立。しかし、暮れにスタートしたこともあり、歳暮商戦には間に合わなかった。だが、この間、法人向けを中心にこの3月期(実質四ヵ月)で目標の三億二〇〇〇万円に対し、二八%増の四億一〇〇〇万円を売り上げた。
ギフト市場でも年間売上げの大勢をしめる中元期。「これまで外食産業はギフト市場に縁がなかったが、このカードで外食を“ギフト化”したことにより、やっと実現できた」(富田社長)とし、まだまだ知名度は低いが、この半年の手応えを踏まえ中元期に意欲をみせる。
すでに上野松坂屋、新宿伊勢丹、有楽町そごうなどの外商部門には取引が成立しており、家族で利用できる、全国一万二〇〇〇店で利用できる、新しさからテレホンカードなどからのシフト、引き合いも多い。「日本人はギフトとなるとまだまだ包装紙を重んじる。消費者ニーズに応えるためにも百貨店に注力する」(同氏)とし、まずは法人、団体利用中心の展開としていく。
グルメカードの一般消費者向け発売は日本ケンタッキーの全国一〇〇〇店、モスフードサービスの全国一二〇〇店をはじめ、木曽路、ココスなどの加盟店の店頭で行っている。利用店はスタート時全国一万二〇〇〇店であったが、徐々に増えており年内には一万五〇〇〇店になる見込み。
外食産業は九二年度の売上げが前年比三~五%減といわれ厳しい状態にある。新分野本格参入の同商品は外食産業の切り札として期待されている。