百歳さんこんにちは:宮崎県・阿南公章さん(101歳)

2011.07.10 192号 06面
「毎日、仕事が忙しい」と、元気いっぱい

「毎日、仕事が忙しい」と、元気いっぱい

偏食せず、ホテルの幕の内弁当もペロリ

偏食せず、ホテルの幕の内弁当もペロリ

 宮崎県に暮らす阿南公章(あなみ・こうしょう)さん(101歳)は、宮崎南ロータリークラブの人気者。毎週月曜日の会合には必ず出席して仲間との交流を楽しむとともに、「遺伝子は変えられる。私はいま101歳だが、119歳まで生きる」と卓論を披歴する。

 ◆朝4時起きで、畑でごはんの独身時代

 公章さんは1910(明治43)年5月18日生まれ。大分県日出(ひじ)町で、4人きょうだいの長男として育った。「実家は農家で、田を1町歩(約1ha)、畑を2、3反(1反は約10a)持っていて、祖父は醸造技師でした。我が家は村の中では経済的に恵まれた生活をしていましたが、私は身体が弱く、まともに畑仕事ができませんでした。16歳の時に“役立たず”と家を追い出され、別府に行って牛乳配達をしたり、一人で苦労しました。厳しい親父でしたが、それだけ長男の私に期待もしていたのでしょう」。

 公章さんが20歳の時、父親は53歳の働き盛りで他界した。「当時は、毎朝4時に起きて牛を原っぱに連れて行き、朝ごはんは畑で食べました。毎日、泣きの涙で、肉体的にとてもきつかったですね」と、独身時代の苦労を語る。

 ◆肉は控えめで、野菜が大好き

 結婚したのは27歳の時。「家内とは別府市で知り合いました。結婚後は化粧品の販売店を持ち、家内は店で小間物を販売、私は化粧品を作りました。死に物狂いで働きました」。労苦をともにした愛妻は21年前に逝った。

 若々しい肌つやをしている公章さん。語る言葉もはっきりしていて、とても101歳とは思えない。その秘訣は「自分で栽培しているお茶を飲んでいるから」。その“お茶”とは、イネ科の多年草である真菰(まこも)のお茶で、65歳で苗を育て始め、75歳の時に商品として完成したという。「真菰は川や沼に自生していて、人の背丈ほど伸びます。それを乾燥させて粉にするのです。この真菰茶には遺伝子を変える力があるのです。人の平均寿命は80歳代と言われていますが、私は真菰茶のおかげで119歳まで生きる遺伝子をもっているのです」と、張りのある声で明るく語る。

 公章さんは、50歳を過ぎた頃から重病にかかり何度も危篤状態に陥った。「心筋梗塞になり、医者からも見放され、自分でも死ぬと思ったこともありました」。そんな自分が長生きできているのは真菰茶のおかげと、その“威力”を力説する。

 食生活も健康そのもの。「好き嫌いなく何でも食べます。肉は血液を酸性にするので控え目に。仕事が忙しいので、ごはんは生卵や納豆をかけて手早く食べます。特に好きなのは野菜類。生でも焼いても、おいしくいただきます」と偏食しない。

 ◆毎日1時間半の自転車も元気の素

 若々しいのは精神だけではない。毎日、田んぼの手入れに自転車で往復1時間半かけて出かける。“健全な精神は健全な肉体に宿る”を地で行く公章さんだ。

 ●あなたの周囲の元気な99歳(白寿)以上の方をぜひご紹介ください。百菜元気新聞編集部 TEL03・6679・0212

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