アパレルに学ぶ盛り付けのヒント:ジュンが銀座に“コンビニ”

2018.12.03 478号 06面
ジュンの「ザ・コンビニ」

ジュンの「ザ・コンビニ」

 ●新しいカルチャー発信で幅広い客層取り込む

 アマゾンが米国でリアルのコンビニエンスストア「アマゾンGo」を開設して話題になりました。日本でもファッション企業のジュンが20年秋までの限定で、銀座に「ザ・コンビニ」をオープン。米国発祥のコンビニは日本独自の進化を遂げています。そのコンセプトを取り入れて新しいカルチャーを発信し、幅広い客層にアピールすることがジュンの狙いです。

 ザ・コンビニは東京・銀座の「銀座ソニーパーク」地下1階に開設。「10代の若者からお年寄りまで幅広い消費者を受け入れる店にしたい」と言います。

 明るい照明や冷蔵ケース、雑誌棚はいつものコンビニ。しかし、商品はユニークな限定品です。九州で人気のアイスクリーム「ブラックモンブラン」(250円)はパッケージに銀座の風景をプリント。4種類の味の「うまい棒」の40本入り(950円)は、店のロゴ入りクリアファイル付きの人気商品。ファッション企業らしく、ペットボトル入りのTシャツ(7500円~)、ポテトチップスの袋のような包装でクルーネックのスウェットトップ(1万3000円~)も販売しています。

 これらを冷蔵ケースに置き、扉を開けて取り出す仕掛けで「消費者の興味を引き、購買意欲を喚起している」そう。商品のQRコードをスキャンすれば、オンラインで購入することもできます。

 来店は「当初想定していた30~40代よりも20~30代が多い」と言います。SNSの反応を見ると「コンビニのかご満杯にしたら買い過ぎちゃった」「桁が1桁違う買い物したよ」などの声が多く、店頭の仕掛けがうまく響いているようです。

 (繊研新聞 本社編集部長 矢野剛)

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