数字で読み解くフードサービストレンド:外食で感染リスクを感じる人は…減少

2023.01.02 527号 09面

 コロナ感染拡大に加え、過去最大ともいえる物価上昇で、外食業界には強い向かい風が続いています。しかし、消費者の意識を見ると、向かい風だけではないことがわかります。外食・中食市場情報サービス「CREST」を提供するエヌピーディー・ジャパンが2022年4月、7月、10月に実施した調査「センチメントスタディ」で、外食に対する意識の変化を探りました。

 「店の換気が十分なされていることは重要だ」に同意した人は3回の調査とも最も高く、半数近くの人が同意していますが、その比率は回を追うごとに低下しています。2番目に多い「席の間隔が広いことは重要だ」も4月には43%→10月は34%と大幅に減少しました。5人以上での外食でリスクが高まると考える人も徐々に減少しています。特に大きく減少したのは「飲酒を伴う外食は、感染リスクが高まると思う」という項目で39%→29%と10ポイントも減少しました。7割の人は、感染に関して飲酒を伴う外食への抵抗感はなくなっているということになります。

 外食に関しての消費者の意識は、コロナ前に完全に戻ってはいないものの、徐々に通常の生活・意識に戻ってきていることは確かです。感染対策だけでなく、消費者にとって魅力のある施策やプロモーションにどんどん取り組んでいくべきでしょう。

 (エヌピーディー・ジャパン 東さやか)

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