中央酪農会議、品女版「牛乳に相談だ。」CM、ラジオで2作品採用へ
中央酪農会議(中酪)は4年目を迎える「牛乳に相談だ。」キャンペーンで今年、新たな取組みに挑戦している。7月から東京都の品川女子学院で食育講座を開講し、メーンターゲットの中学3年生(208人)を対象に「牛乳」を学習素材として全6回の授業を実施した。生徒は品女版「牛乳に相談だ。」の広告制作に挑戦。11月19日の最終回では優秀作品を発表し、来年1月から2作品がラジオのCMで採用される。
品川女子学院は、将来母親になる可能性のある生徒に、食の大切さを理解し自らの食生活に主体的にかかわるための食育を重視している。今回、学校給食や家庭で身近な存在の「牛乳」を学習素材として選び、中酪の協力を仰いだ。
講座は全6回実施。初回の7月15日には、酪農家と子牛2頭が参加して日本の酪農の現状や牧場の生活、子牛の授乳やブラッシング体験などを行い、食の価値を考えた。また10月にはCMプランナーを招き、広告制作のツボを生徒に伝授。クラスで班ごとに分かれてテレビ・ラジオCM、雑誌広告、プロモーションツール、ポスターの各部門で品女版「牛乳に相談だ。」を制作した。
各作品を専門家で審査し、優秀作品を選出。最優秀作品には、ラジオCM部門の「宇宙人篇」と「婚約牛乳篇」が選ばれた。両作品は、来年1月に日本放送でラジオCMが流れる予定で、2つの班はスタジオ収録を実際に体験する。
ポスター部門では3つの班が選ばれ、京急北品川駅と北品川商店街でポスターが掲出される。
電通コミュニケーション・デザイン・センターの澤本嘉光シニア・クリエーティブ・ディレクターは総括の中で、ラジオのCMに選んだ2本について「プロよりも上手だった」と高く評価した。また中酪の前田浩史事務局長は「4年間キャンペーンを展開してきたが、ターゲット世代と一緒に勉強して課題やヒントをいただいた。来年1月のCMは反響が楽しみだ。品女全体の財産なので、誇らしく思ってほしい」とあいさつした。
(山本大介)