メニュートレンド:とろ~りの瞬間にドキドキ “巻かない”発想でバズる一皿
オムライスは洋食店の鉄板メニュー。味は店によりさまざまだが、“卵で巻いて出す”のが一般的なスタイルだ。その概念に一石を投じる“卵を流す”臨場感あるスタイルを生み出したのが、大阪・心斎橋にある「卵ソムリエのお店 bamboo」。見た目も美しい卵料理に感動する女性客が続出し、インスタで拡散。客がさらに客を呼ぶ人気店として成長中である。
●知識生かした卵料理を考案
同店の店長は、三ツ星タマリエ(卵ソムリエ)の竹田真旦さん。「自分自身が卵好きで、以前違う店で調理を担当していたときに資格を取りました。卵はそれぞれに特徴があり、最適な調理法もさまざま。卵の知識を生かした個性的な店を目指しています」と、卵ソムリエならではの店づくりを語る。
和風創作イタリアンをコンセプトに、卵にこだわったメニューを展開。「お花流れるオムライス」は、初来店客が必ずオーダーする看板メニューだ。登場するのは、筒形のフィルムに入ったケーキのような一品。バターライスとチェダーチーズの上には半熟卵、さらにドライエディブルフラワーを飾って提供している。
次の瞬間が、8割の客が動画撮影するという場面。客自身がフィルムを上に抜くと、半熟卵と花が流れ出て美しい絵のような一皿に。ドキドキ感あるエンタメ性もこのメニューの魅力だ。ポイントは、卵3個で作る半熟卵の調理。硬さにより流れ方が左右されるため、室温などにも考慮して、ちょうどよい半熟具合に調整しているとか。
また、もっちりした食感の淡路麺業の生パスタを採用したパスタメニューも好評。卵とカツオだしをマッチさせてあっさりと仕上げた「絶品カルボナーラ」なども考案している。
「ここはビルの3階で立ち寄りにくいため、路面店への移転も検討中」と竹田さん。新たな卵料理開発と共に、より気軽に利用できる店舗を考えたいという。
●店舗情報
「卵ソムリエのお店 bamboo」
経営=レイアウト/店舗所在地=大阪市中央区東心斎橋1-19-8 日宝プロムナード心斎橋3階/開業=2020年11月/坪数・席数=11坪・15席/営業時間=11時30分~14時30分(不定期営業)、18時~22時。不定休/平均客単価=3000円
●愛用食材・資材
「旬の美食」 山元産業(京都府舞鶴市)
甘味とコクあり幅広く活用
同店で愛用するのが、地養素配合のこだわりの飼料から生産される同品。「甘味とコクがあり、卵特有の臭みも少ない。飼料にはマリーゴールドも配合されており、黄身のオレンジ色が鮮やか。ソースなどで火を通しても色がしっかり出ます」と、竹田店長。幅広い卵料理にマッチする使いやすさも魅力という。
規格=10kg