スパゲティ風生タイプカップ麺「日清スパ王」2月13日から関東、近畿地区で発売

麺類 1995.01.13 7815号 1面

独自の製麺技術を駆使して生タイプLL麺を相次いで開発、ヒットさせている日清食品がこんどはスパゲティ風生タイプカップ麺「日清スパ王」を開発、2月13日から関東、近畿地区で発売する。不況の長期化で加工食品市場は低迷を続け、低価格政策が広がっているなか、既存商品と明確に差別化した高品質な“新価値商品”の創出が大きなテーマになっているが、日清食品が今回開発した「日清スパ王」はこうした時代に対応した商品と位置づけられるもので、今後の展開が注目される。

同商品は独自の生タイプ麺製造技術である「スーパーネットワーク製法」と「三層麺製法」により、かたく、しかもつるみがあるスパゲティ特有の食感を表現できる生タイプ麺に仕上げている。同社の「ラ王」と同様、熱湯一分で味わえ、しかも五ヵ月間長期保存できる。「一分で、ここまでうまい」をキャッチコピーにしている。種類はミートソースとペペロンチーノの二種類。ミートソースはレトルトで、トマトのやわらかい酸味と肉汁のうまみが豊かな味わいを引き出している。さらにパルメザン粉チーズを別添、本格的な味に引き立てている。ペペロンチーノのソースはオイルとガーリック風味のシンプルな味付けにして麺のうまみを引き出している。具材にペパロニサラミ、ピーマン、マッシュルーム、赤唐辛子、パセリを採用している。希望小売価格は二品とも二五〇円。

生タイプLL麺市場は現在四億七〇〇〇万食と推定され、今後数年中に一〇億食の規模に拡大すると予測されている。日清食品では九〇年に「日清本生うどん」を発売して以来、「日清ラ王」「ごんぶと」「桃金ラーメン」「がんそば」を相次いで上市、生タイプ麺市場を開拓、“新価値商品”の開発、育成でリード役を果たしてきた。「日清スパ王」の販売計画は一年後に一〇〇億円を目標にしており、「ラ王」(年間売上げ三三〇億円)、「ごんぶと」(同一二〇億円)に次ぐ第三のヒット商品に育てたいとしている。

このため、宣伝、販促にも力を入れ、テレビCFに工藤静香、篠田三郎、パンチ佐藤を起用、四〇〇〇GRPのスポットを投入する。

安藤宏基社長談 今回発売する「日清スパ王」は長くあたためていた商品。当社独自のLL麺の技術によって開発したもので“一分でこれだけうまい”“絶対好きになる”をコンセプトにした自信作。「ラ王」「ごんぶと」に次ぐ一〇〇億円台の大型商品に育てたい。

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