ツキオカ、食用純金箔のスプレー式が引っ張りだこ

粉類 総合 1999.06.11 8540号 13面

特殊な金箔印刷で知られる(株)ツキオカ(岐阜県各務原市)は、高度な金の真空製膜技術の応用から「食用純金箔」を開発、世界特許を取得している。そのツキオカが、今度は画期的なスプレータイプも新発売した。詰まらない、飛び散らないという利点をもつ「スプレー式食用純金粉・ゴールド流星」は、今やマスコミにも取り上げられて、引っ張りだこの状況だ。

月岡忠夫社長が、フォーナイン(999・9)の品位をもつ食用純金箔を開発するきっかけは、林原(岡山市)が開発した水に溶けるフィルムがヒントとなった。「アイデアを具体化するまで試行錯誤の連続で五年もかかった」が、平成6年に完成。箔押技術を生かした絵柄文字金箔や粉タイプを次々と開発して、世間をアッといわせた。

「世の中にないものをつくる」まさに技術者の技術者たるゆえんというべきか、箔押の技術は日本一と自ら自負する月岡社長の腕から世界特許が生まれた。金の真空製膜技術は、世界に誇るツキオカの特殊技能だ。これまでの金箔は、金を限りなく薄く伸ばすことで出来上がるもので微量の銀と銅が含まれている。ツキオカの純金箔は、真空製膜技術によって「999・9」の純度をもつことから、「食用」に適した純金として、はじめて認知されたわけだ。

スプレータイプ「ゴールド・流星」は、昨年11月に完成したツキオカ第二弾目の大型商品である。純金粉が詰まらず、飛び散らないという特性をもつことから、リッチな雰囲気を醸す料理やお菓子には最適で、活用の幅が格段に広がった。月岡社長の名刺には、社長の肩書きはない。純金箔が成功し、確たる位置づけが成された暁には、つけるとのことだ。だから、夢のゆめは世界市場への拡販なのだ。

▽(株)ツキオカ=岐阜県各務原市松本町二‐四五一、電話0583・83・2911、FAX0583・71・0768。

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