漢方スローライフ 季節と一緒にいい加減(149)立秋 長い夏、トマトを味わって
●24節気 立秋(りっしゅう)(8月7~22日)
二十四節気の立秋は、秋の気配の涼風が吹き、朝夕にひぐらしの声が。前日に降った雨から山や水辺に白く深い霧が立ちこめる頃とされてきました。
しかし、現代では夏真っ盛り。日本の夏は気候帯の変化により亜熱帯といってもいい様相です。また、今年は例年にない長い夏、それは梅雨明けが早かったからです。なぜでしょうか。
地球の上空1万m前後では、西から東へと新幹線並みのスピードでジェット気流が吹いています。今年はそれが日本列島付近で北へと蛇行、暖かく湿った太平洋高気圧が早めに北上しました。これで早くに夏の気圧配置となりました。
夏が長いのであれば、夏野菜を味わい楽しむ期間が延びるということ。生活では代謝を高め、しっかり汗をかくことが次の季節への準備に。汗をかいたら水分、ビタミン、ミネラルを含む夏野菜で補って、身体を整えましょう。中でもトマトは強い味方ですね。
●ごうんろっきで気象うらない 五運六気・2022年(壬寅年)
残暑が続きますが、客気が陽明燥金となり暑さが和らぐかもしれません。
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五運は、5惑星「木(風)・火(暑、熱)・土(湿気)・金(乾燥)・水(寒)」をなぞらえた天の気。六気は、地球の地の気である「風・寒・暑・湿・燥・火」。この組み合わせで24節気ごとに巡ってくる気象と、それが私たちの身体に及ぼす影響を予想するのが「五運六気」。
●Tomato トマト
【栄養学】抗酸化作用のあるカロテノイドである赤色色素のリコピンのほか、ビタミン類もバランスよく含んでいます。うま味成分もたっぷり。
【薬膳学】身体にこもった熱を取り、のどの渇きをいやして潤いを与えます。胃腸を整え、消化を促進する働きもあります。
管理栄養士・国際薬膳師岡本正子(レシピも)
◆ミニトマトのマリネ
赤いトマトで残暑に負けない
エネルギー47kcal たんぱく質1.0g 塩分0.5g(1人分)
<材料・2人分>
・ミニトマト……8個
・白きくらげ……2~3枚
・きゅうり……1/2本
・菊花……1個
・ローリエ……1枚
・赤唐辛子……1本
A・酢……1/2カップ
A・水……大さじ3
A・砂糖……大さじ1
A・塩……少々
<作り方>
(1)ミニトマトはヘタをとり、熱湯にくぐらせて、湯むきする。白きくらげは水でもどしてから、ゆでて、食べやすくちぎる。きゅうりは、3cmの棒状に切る。
(2)小鍋にAを合わせて、ひと煮立ちさせる。
(3)(2)に(1)と種をとって半分に切った唐辛子、ローリエを入れてつける。
(4)菊花はガクをとって、酢少々(分量外)を入れた熱湯でさっとゆでて、マリネの上にちらす。
※白きくらげと菊花はなくてもOKです。